園まりさん80歳で死去「ミエさんがすごく怖くて苦手で」確執明かすも「スパーク三人娘」復活

AI要約

歌手で女優の園まりさんが急性心不全により亡くなったことが明らかになった。80歳だった園さんは乳がんを発症し手術を受けた後、再発を繰り返し闘病生活を送っていた。

園さんは「スパーク三人娘」としてアイドル的人気を博し、独特の歌唱スタイルやミリオンヒット曲で知られていた。NHK紅白歌合戦にも6年連続出場し、その後もドラマや舞台など幅広く活躍した。

最後のブログ投稿では、活力を与える桜に喩えながら、今後も生き生きと活動していく意思を示していた。

園まりさん80歳で死去「ミエさんがすごく怖くて苦手で」確執明かすも「スパーク三人娘」復活

 歌手で女優の園まりさん(本名・薗部毬子=そのべ・まりこ)が7月26日に急性心不全により、都内の病院で亡くなっていたことが1日、明らかになった。日本歌手協会が発表した。80歳だった。人気アイドルとして「スパーク三人娘」として共に活動した中尾ミエ(78)と伊東ゆかり(77)もコメントを寄せた。

 発表によると、園さんは2008年に乳がんを発症し手術を受けた。19年に再発し、闘病生活を続けながらも「三人娘」のコンサートやテレビ、ラジオなどに出演していた。昨年10月の「日本歌手協会第50回歌謡祭」に出演予定だったが、体調不良で入院。復帰のため治療に専念していたという。通夜・告別式は園さんの意向で近親者で執り行った。今月21日放送のBSテレ東「プレイバック日本歌手協会歌謡祭」(午後5時56分)で追悼特別番組を放送予定という。

 園さんは1956年(昭31)、本名の薗部毬子名義で童謡歌手としてデビューし、62年に「鍛冶屋のルンバ」で本格デビューを果たした。同年7月フジテレビ系「レッツゴー三人娘」で中尾、伊東と「スパーク三人娘」を結成しアイドル的人気となった。

 ささやくように語りかける独特の歌唱が特徴で、64年のソロ曲「何も云わないで」の大ヒットからは毎年のようにミリオンヒットを連発。代表曲の1つ「逢いたくて逢いたくて」は同名で映画化され、自身が主演した。「NHK紅白歌合戦」には63、64年に三人娘で、65~68年はソロでと、6年連続で出場。また66年からはマルベル堂のブロマイド売り上げで2年連続の女性歌手第1位を獲得した。

 その後はドラマ、CM、バラエティー、舞台などマルチに活動を続け、04年からは「三人娘 復活コンサート」ツアーを開催。12年3月の結成50周年コンサートでは当初の確執を明かしつつ「ミエさんがすごく怖くて苦手で。でも好きになった」と告白。中尾からは「ブランクはあんたのせいよ。でも言いたいことを言えるようになった」と返されるなど、ざっくばらんなトークで沸かせた。

 今年4月までブログの更新を続けていた。最後の投稿となった同7日の記事では「今日は桜日和。この花のようにわたしも生き生きと頑張って活動したいと願ってます。またその時は応援してくださいね」とつづっていた。

 ◆園(その)まり 本名・薗部毬子(そのべ・まりこ)。1944年(昭19)4月12日、横浜市保土ケ谷区出身。11歳の56年に童謡「つゆの玉ころり」でデビューし、62年に「鍛冶家のルンバ」で本格的に歌手の道を歩む。同じ事務所の中尾ミエ、伊東ゆかりと「三人娘」を結成。66年「逢いたくて逢いたくて」のほか、「夢は夜ひらく」「愛は惜しみなく」などがミリオンヒット。この3作は日活で映画化され、自ら主演した。19年に「日本レコード大賞」功労賞を受賞。