【ネタバレ】『デッドプール＆ウルヴァリン』の新設定から、トニー・スタークやドクター・ストレンジにまつわる仮説がファンの間で飛び交う

『デッドプール＆ウルヴァリン』が記録破りのオープニング週末を終えた後、ファンは映画の内容についていくつかの疑問を抱き始めている。その中でもある特定の話題に関して、2025年以降のマーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）の方向性を予測するうえで役立ちそうな仮説が展開されている。

※以下には『デッドプール＆ウルヴァリン』のネタバレが含まれます。

『デッドプール＆ウルヴァリン』には、TVA（時間変異取締局）のエージェントであるミスター・パラドックスが、「アンカー・ビーイング」（以下、アンカー）という概念を説明するシーンがある。アンカーとは、あるひとつのユニバースを支える重要人物のことを指し、その人物が死ぬと、ユニバースそのものがやがて消滅してしまうという設定になっている。

『デッドプール＆ウルヴァリン』では、ローガン／ウルヴァリンの死が、デッドプールのいる「アース10005」の崩壊を引き起こそうとしている。そこでデッドプールは別のユニバースへ、自分の世界の消滅を止めることができる代わりのウルヴァリンを探しに出発するというわけだ。

ここで不可避的に湧いてくるのが、「MCUのメインのアンカーは誰なのか？」という疑問である。つまり、「神聖時間軸」におけるアンカーは誰なのか、ということだ。神聖時間軸とは、アベンジャーズが主役のさまざまな映画をはじめ、MCUの主要な出来事が起こるタイムラインのこと。『アベンジャーズ／エンドゲーム』でトニー・スターク／アイアンマンがサノスを倒して命を落とし、スティーブ・ロジャースが最終的に過去に安らぎを見出した、あの世界線だ。

アンカーに最もふさわしいチョイスとしてはやはり、トニー・スタークが思い浮かぶ。しかし、もしそうだとしたら、「エンドゲーム」のラストで彼が死んだ後、すでに神聖時間軸は消滅しつつあるということになる。ここで、ファンの興味深い理論が展開される。

Xユーザーの@AaronBaileyArtは次のような説を投稿し、500万回以上の閲覧を集めている。

トニー・スタークは実際に神聖時間軸のアンカーであったことが明かされ、したがって（『デッドプール＆ウルヴァリン』の設定に従い）、彼らのユニバースも消滅しつつあるということが判明する。そこでアベンジャーズは、自分たちのユニバースを救うためにデッドプールがしたことを再現し、別のユニバースからスタークの変異体を連れてこようとする。唯一の問題は、彼らが連れてきたスタークの変異体は、あの英雄的なスタークとは違っていたということだ。やがて、スタークの変異体の正体がドクター・ドゥームであったことが明らかになっていく。

ロバート・ダウニー・Jr.がドクター・ドゥームを演じる俳優としてドラマチックに登場した瞬間は、サンディエゴ・コミコン2024のハイライトとなった。ファンは、来年公開予定のMCU版「ファンタスティック・フォー」や、それに続く「アベンジャーズ」の次回作において、この驚きのキャスティングがどのように説明されるのかと興味津々だ 。 神聖時間軸におけるアンカーの候補としてはそのほか、トム・ホランドのスパイダーマン、クリス・エヴァンスのスティーブ・ロジャース、エリザベス・オルセンのスカーレット・ウィッチ、ベネディクト・カンバーバッチのドクター・ストレンジなどが挙がっている 。 その中で、ドクター・ストレンジがアンカーだとする説を補強しているのは、2022年にカンバーバッチがハリウッドの殿堂入りを果たした際の式典で、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が彼について発したコメントだ 。 式典でファイギはカンバーバッチの隣に立ち、「あなたは常に、このキャラクターに大きな可能性を見い出していました」と語っていた 。 「そのおかげで、あなたはマーベル・シネマティック・ユニバースの“アンカー”に、そして、マルチバースの狂気の中で私たちを導くことができる唯一の俳優となったのです」

「ケヴィン・ファイギがドクター・ストレンジを“アンカー”と呼んでいる 。 実際のアンカー・ビーイングのことを言ってたのか？」

ファイギがこれほど先のファンの反応を見越していたとは考えづらい（不可能とまでは言わない）が、時間を現在に戻して、アイアンマンがMCUのアンカーなのかと尋ねた