ライブ配信きっかけに人生が激変、女性ライバーが伝えたいこと「困難を抱えている人にも可能性を与えてくれる」

AI要約

イチナナをきっかけに人生を大きく変えたミュージックライバーのおとめpastaさんのストーリー。

出産、育児、コロナ禍を経てイチナナで新たな可能性を見出したおとめpastaさん。

自らの経験から、外では働きづらい人たちの収入をサポートするライバー事務所を立ち上げたおとめpastaさんの想い。

ライブ配信きっかけに人生が激変、女性ライバーが伝えたいこと「困難を抱えている人にも可能性を与えてくれる」

月刊ザテレビジョンで、日本最大級のライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」の人気ライバーを連載で紹介。今回は、イチナナをきっかけに人生を大きく変えて、現在ではライバー事務所の代表も務めるミュージックライバーのおとめpastaさんが登場。

■出産、育児、コロナ禍…途方に暮れて始めたライブ配信

イチナナを始めたきっかけはいくつかあるんですが、一番大きいのは長男が脳炎後に高次脳機能障害になったこと。(障害の発作で)息子が学校で暴れだすようになって、当時働いていたアパレル会社を退職することになりました。さらに4人目の出産も重なって、近くに頼れるような人もいなかったので、0歳児を育てつつ、暴れ回る息子も一人でケアしてましたね。コロナ禍の真っ最中だったこともあり、本当に大変でした。

それで途方に暮れていたとき、友達がイチナナを教えてくれたんです。ネットなどには疎いタイプだったのですが、他にできる仕事がなかったので、教わりながら始めてみることにしました。自宅にWi-Fiを引くところからのスタートでしたし、当然リングライトなんて持っていなかったので窓際に座って日光を照明代わりに配信していたのもいい思い出です(笑)。

おとめpastaという名前は、私が10代のときに働いていた喫茶店で出前をしていたのですが、よくパスタを注文してくれる雀荘の店長さんがいて、「おとめがパスタを持ってきてくれる」と言われたことが由来になっています。後に縁があってその雀荘で働くことになり、麻雀を覚えたというのもちょっとしたエピソードですね(笑)。

■外では働きづらい人たちが収入を得られるような環境作りを

歌うことにしたのは、雑談だけではなかなか興味を持ってもらえないと思ったからです。でも歌に自信があったわけではなく、最初の頃は「下手くそ」と言われたりしました(笑)。もちろん傷ついたけど、事実だとも思ったので、ボイストレーニングに通ったり自分なりに努力もしましたね。

リスナーさんが言うには私の配信は漫談8割、歌2割。恐れ多いけど理想はダウンタウンさんの音楽番組「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」(1994~2012年フジテレビ系)みたいなイメージで。そして「Coco Mahalo Agency」というライバー事務所を立ち上げたのは、自分のようにいろんな理由があって外では働きづらい人たちが収入を得られるような環境をつくりたいと思ったから。

■イチナナをもっと広めたい

私もシングルマザーとして一時は寝る間を惜しんで働いていましたが、あるとき息子が命に関わる危険な状態に陥ってしまう事件が起こったんです。そのときはとにかく自分を責めましたし、同じような後悔を誰にもしてほしくないと思いました。

ライバーとして普段は前向きな配信を心掛けているのですが、すごくつらかった時期にアーミー(ファンクラブ的存在のリスナー)限定配信で素直な自分の気持ちを吐き出すことで救われた経験も大きいです。困難を抱えている人にも可能性を与えてくれるイチナナをもっと広めたいです。

取材・文=宮崎敬太