最強の技が最高のドラマを生む…胸を熱くした「ジャンプ漫画の必殺技」感動の名エピソード

AI要約

ジャンプ漫画の必殺技にまつわる名エピソードを紹介。

『キン肉マン』の主人公・キン肉マンの必殺技「キン肉バスター」の生まれた過程。

プリンス・カメハメによって「五所蹂躙絡み」としてキン肉マンに授かるも、キン肉マンが使う資格を疑う姿勢。

最強の技が最高のドラマを生む…胸を熱くした「ジャンプ漫画の必殺技」感動の名エピソード

「必殺技」は少年漫画を面白くさせる大きな要素の一つ。技自体がかっこいいのはもちろん、生まれた過程が多くの読者を熱くさせることも多くある。ときには命を賭けて習得する場合もあり、その過程が厳しければ厳しいほどに技のかっこよさは跳ね上がっていく。今回はジャンプ漫画に登場する必殺技にまつわる名エピソードを紹介していこう。

 1980年代のジャンプ作品の代表格である『キン肉マン』は、いまだに多くのファンを獲得している超人気漫画である。7月7日からは、新作アニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』もスタートし、大きな話題を集めている。

 本作の主人公・キン肉マンの必殺技として特に有名なのが「キン肉バスター」だ。この技は、キン肉マンが師匠であるプリンス・カメハメから授かった技としても知られている。

 キン肉マンは超人オリンピックで優勝した後にハワイを訪れ、そこでプリンス・カメハメという全盛期を過ぎたであろう男に敗れてしまった。その後、彼が編み出した「48の殺人技」を教えてもらうことになる。

 一つ一つの技が芸術と言われるほどに洗練された技だったが、その中でも「五所蹂躙絡み」はキン肉マンにピッタリの技だった。プリンス・カメハメは強靭な肉体とボディバランスを持つキン肉マンがこの技の使い手となり、名前を付けるべきだと提案している。

 しかし、キン肉マンはこの技があまりにも最高すぎると感じ、実力を過大評価されている自分には使う資格がないと考えていた。そのため、前大会のチャンピオンとして臨んだ超人オリンピックでも、48の殺人技を使おうとしなかったのだ。いよいよ決勝戦が始まろうとしたとき、プリンス・カメハメがキン肉マンの控室を訪れ、キン肉マンに「五所蹂躙絡み」を使用するように提案。キン肉マンは自分は芸術ともいえる完璧な技である「五所蹂躙絡み」を使う資格はないと話すが、プリンス・カメハメは自分の評価を自分で決める事こそ傲慢だとキン肉マンを殴りつけた。

 キン肉マンはその言葉を胸に刻み、ウォーズマンとの戦いに臨む。ウォーズマンは最強のサイボーグで、キン肉マンを追いつめていく。そこでキン肉マンはついに「五所蹂躙絡み」を使う覚悟を決めた。その技は強靭な体を持つウォーズマンの体を完全に破壊し、キン肉マンの超人オリンピック2連覇を確かなものにしたのだった。キン肉マンはこの技に「キン肉バスター」という名前を付け、彼のフィニッシュホールドとして愛用していくことになる。