市川團十郎8・30から全国18カ所で襲名披露巡業公演「全力でやりきることを考えてきた」

AI要約

市川團十郎が13代目襲名披露巡業について取材会を行った。

地方を回る巡業公演を大事にし、全力で役者を見せる意気込みを語った。

9代目からのゆかりのある演目「河内山」を演じ、旅を楽しむ悪党を表現したいと話した。

 歌舞伎俳優市川團十郎(46)がこのほど、都内で、8月末から始まる「十三代目市川團十郎白猿襲名披露巡業」について取材会を行った。22年10月に13代目團十郎を襲名し、地方を回る巡業公演は最後となる。

 巡業公演を大事にしていると言う團十郎は「その地方での公演は短期間ですし、歌舞伎というより、役者を見たいというお客さまも多いと思います。ご覧になった結果、歌舞伎って楽しいねと思っていただけるよう、全力でやりきることを考えてきました。その思いが今回も実るといいと思います」と話した。

 9代目團十郎が初演し、代々團十郎が受け継いできた「河内山」などを上演する。團十郎は「これまで歌舞伎十八番、新歌舞伎十八番で回らせていただいてきましたが、9代目からのゆかりのある演目で、挑戦したいという気持ちでやらせていただきます」と語った。

 どこか憎めない悪党の河内山宗俊が、大名をやり込める物語。團十郎は「爽快な演劇でもあります。古典で難しい言葉も羅列しますが、少しでも分かりやすく、見ている方々に伝えられるようにやりたいと思っています」とした。

 襲名披露公演は、巡業を終えると10月の大阪・松竹座を残すのみ。團十郎は「襲名披露興行は責務の大きさが第一にきます。(終えた後)ようやくホッとできるのかなと思います」と話した。

 8月30日の千葉県成田市から、9月27日の石川県小松市まで18カ所23公演。