よく散歩する女性「まさかロケットランチャーが見つかるなんて」…北九州の河川敷、本物か鑑定へ

AI要約

福岡県警が北九州市でロケットランチャーや拳銃などの武器を発見した。発見された武器は本物かどうか鑑定中で、暴力団関与の可能性もある。

発見された武器は河川敷で見つかり、周辺住民に避難指示が出された。捜査が進められている。

過去にも北九州市で同様の事件が起きており、関係者は重い刑を受けている。

 福岡県警は31日、北九州市小倉南区長行(おさゆき)東の紫川河川敷でロケットランチャーや拳銃、手投げ弾のような物を発見したと発表した。いずれも数個ずつあった。投棄されたとみられ、県警は本物かどうか鑑定するとともに、暴力団が関与した可能性があるとみて爆発物取締罰則違反や銃刀法違反容疑を視野に捜査を進めている。

 発表によると、5月30日午後4時頃、河川敷を散歩していた70歳代男女が「ピストルなどが入った箱がある」と110番。爆発物処理班などが草むらでプラスチック製の箱を見つけ、31日にも複数の容器を発見した。いずれも武器のような物が入っており、長さ1メートル超のロケットランチャーや拳銃、手投げ弾、実弾とみられる物が両日で合わせて数個ずつ確認された。

 現場付近には鉄線の柵があるが、囲われていない部分もあり、誰でも出入りできたという。県警は今後、科学捜査研究所で殺傷能力などを調べる。

 現場はJR日田彦山線志井公園駅の西約1・5キロで住宅街が近く、住民によると、河川敷にはベンチやトイレがある。県警は延べ140人態勢で捜索し、半径100メートルの20~30世帯に避難を指示した。近くの70歳代女性は「付近をよく散歩するが、まさかロケットランチャーが見つかるなんて」と不安そうに語った。

 北九州市では2012年、戸畑区の倉庫でロケットランチャーや拳銃が見つかり、同市の特定危険指定暴力団工藤会関係者と親交があった男が爆発物取締罰則違反などに問われ、懲役10年の実刑判決を受けた。