知床の携帯基地局着工を延期 オジロワシ営巣の可能性

AI要約

携帯電話の基地局整備が進められている世界自然遺産の北海道・知床半島で、KDDIなど通信事業者4社が国の天然記念物オジロワシの営巣可能性を考慮し、知床岬での着工を見合わせている。

整備は22年4月の観光船沈没事故を受けて行われる予定であったが、専門家から以前にオジロワシの営巣記録があることが指摘されており、保全に関する議論が進められている。

環境省と科学委員会が保護活動に協力し、環境と文化の保護を重視する取り組みが進められている。

 携帯電話の基地局整備が進められている世界自然遺産の北海道・知床半島で、国の天然記念物オジロワシが営巣している可能性があるとして、KDDI(東京)など通信事業者4社が知床岬での着工を見合わせていることが29日、環境省への取材で分かった。整備は半島沖で22年4月に起きた観光船沈没事故を受けたもので、5月中の着工を予定していた。

 同省国立公園課によると、同省などが設置した知床の保全に関する「科学委員会」が同月、開かれ、専門家から建設予定地の100m以内で以前、オジロワシのつがいが営巣していた記録があると指摘があった。