イラン、60%濃縮ウラン増加 IAEA報告書

AI要約

イランは60%に濃縮した六フッ化ウランを142.1キロ貯蔵しており、核合意違反の可能性が高い。

米国との協議が停滞する中、イラン核合意の再建が課題となっている。

イラン核合意は2015年に結ばれ、トランプ前政権下の米国が離脱して以降、国際社会の懸念が高まっている。

イラン、60%濃縮ウラン増加 IAEA報告書

 【ウィーン共同】イラン核合意を検証する国際原子力機関(IAEA)は27日、イランが60%に濃縮した六フッ化ウランを5月11日時点で推定142.1キロ貯蔵しているとする報告書をまとめた。2月の報告書から20.6キロ増加した。60%は、核兵器級の90%に接近する重大な核合意違反に当たる。

 機能不全に陥っているイラン核合意の再建に向けた米国との間接協議が停滞する中、国際社会の懸念は強い。

 イラン核合意は2015年に結ばれ、イランが核開発を制限する見返りに米欧が制裁を解除する仕組み。18年にトランプ前政権下の米国が離脱し、対イラン制裁を再開した。