警察庁長官銃撃「自白」の男死亡 中村泰受刑者、別事件で服役中

AI要約

1995年に国松孝次警察庁長官が銃撃された事件で、関与をほのめかす供述をしていた中村泰受刑者が死亡していたことが判明。

長官銃撃事件は95年3月30日に発生し、警視庁はオウム真理教による事件とみて捜査したが犯人特定できず、公訴時効を迎えた。

中村受刑者は他の事件で無期懲役が確定していたが、長官銃撃事件への関与を自白し、警視庁が裏付け捜査を行ったものの立件には至らなかった。

 1995年に国松孝次警察庁長官(当時)が銃撃された事件で、関与をほのめかす供述をしていた中村泰受刑者(94)=別事件で服役=が22日に東日本成人矯正医療センター(東京都昭島市)で死亡していたことが25日、関係者への取材で分かった。

 死因は誤嚥(ごえん)性肺炎とみられる。

 長官銃撃事件は95年3月30日午前8時半ごろに発生。国松氏は東京都荒川区南千住の自宅マンション前で、何者かに背中や腹部などを撃たれ、重傷を負った。

 警視庁はオウム真理教による事件とみて捜査し、2004年7月には教団信者だった元同庁巡査長らを殺人未遂容疑などで逮捕したが、不起訴になった。実行役を特定できないまま10年3月に公訴時効を迎えた。

 中村受刑者は名古屋市や大阪市の現金輸送車襲撃事件で逮捕され、強盗殺人未遂罪で無期懲役が確定。その後、長官銃撃事件への関与を「自白」し、「長官を撃った」という趣旨の話をしたため、警視庁が裏付け捜査を進めたが立件には至らなかった。