50トンの扉動かす体験も 初の「東京建築祭」、18カ所で特別公開

AI要約

東京建築祭が銀座や丸の内で初開催され、有料のガイドツアーや特別公開が行われた。

三井本館や築地本願寺、堀ビルなど様々な建築物が訪れることができ、建築祭の運営資金はクラウドファンディングや助成金で賄われている。

建築から人や街を感じ、建築に携わる人々の魅力を楽しむことが目的とされている。

50トンの扉動かす体験も 初の「東京建築祭」、18カ所で特別公開

 近現代の名建築の大規模な公開イベント「東京建築祭」が25日、銀座や丸の内などを舞台に初めて開かれた。建築家や研究者の解説を聞きながら巡る有料のガイドツアーのほか、普段は見られない18カ所のビルや商業施設の一部が特別公開された。26日まで。

 日本橋にある旧三井財閥の本拠地で、国重要文化財の三井本館では、事前に申し込んだ参加者らが地下の大金庫を見学。幅2.5メートル、50トンの重厚な扉を押した人は、意外になめらかな動きに驚いていた。

 築地本願寺の講堂や貴賓室、新橋にある築92年の堀ビルの1階共用ラウンジなどは事前申し込み不要で無料公開された。

 建築祭の運営資金はクラウドファンディングや助成金でまかなう。大規模な建築祭は2014年の大阪を皮切りに京都や神戸でも行われ、今回の東京開催につながった。

 合言葉は「建築から、ひとを感じる、まちを知る」。主催した実行委員会の委員長で、建築史家の倉方俊輔・大阪公立大教授は「建築はクライアント、設計者、大工、技術者など携わった人たちを知ることで、魅力が増していく。特別な知識はいらないので、自分なりの楽しみ方を見つけてほしい」と話している。(細川卓)