公園に展示の旧国鉄客車座席、業者が廃棄せずネット出品…北九州市「売却は想定外」回収進める

AI要約

北九州市が門司区の和布刈公園潮風広場に展示している旧国鉄の客車について、市はリサイクル業者により座席がネットオークションに出品され、一部が売却されたことを明らかにした。

市は客車の改装許可を出した際、座席の廃棄処分を事前に確認していたが、リサイクル業者が座席をオークションに出品したため市民の連絡により発覚した。

市は座席を回収し、売却されたものも業者に返還を求めており、今後の指導についても検討している。

 北九州市が門司区の和布刈公園潮風広場に展示している旧国鉄の客車について、市は24日、リサイクル業者によって座席がネットオークションに出品され、一部が売却されたことを明らかにした。座席はカフェ営業のために車内を改装した際に撤去したもので、市は廃棄処分することを事前に確認していたという。市は回収を進めている。

 市によると、客車は1948年製造で、2009年にJR九州から市に無償譲渡された。カフェは市や地元飲食店の関係者などでつくる実行委員会のメンバーが企画し、改装した車内で今月オープンした。

 市は客車の改装許可を出したが、実行委メンバーと座席を売却せずに廃棄処分することを確認していた。しかし、メンバーが廃棄を依頼したリサイクル業者が座席12脚のうち10脚をオークションに出品。残り2脚は知人に売却していた。

 オークションを見た市民が市に連絡して発覚。業者は「廃棄には再利用も含まれると理解していた」と話しているという。

 市は10脚を回収し、売却した2脚も業者に返還を求めている。「売却は想定外だった。今後はこのような事態にならないように指導していく」としている。