万博工事現場の爆発事故 屋根のへこみなど、業者が一部報告せず

AI要約

2025年大阪・関西万博の工事現場で3月に起きた爆発事故について、施工業者が一部の被害を協会に報告していなかったことが明らかになった。

事故はトイレの工事中に溶接の火花が可燃性ガスに引火し、爆発が起きた。被害は床の一部から屋根にまで及んでおり、損傷した部分は交換される予定。

施工業者は情報共有の不備を謝罪し、再発防止に努めると述べた。事故の通報が遅れたことも判明している。

万博工事現場の爆発事故 屋根のへこみなど、業者が一部報告せず

 2025年大阪・関西万博の工事現場で3月に起きた爆発事故について、万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は22日、施工業者が被害の一部を協会に報告していなかったと明らかにした。20日に連絡を受けたといい、屋根の一部などの破損が新たに判明した。協会は業者に対し、速やかに報告するように指導した。

 協会によると、事故は3月28日に発生。万博会場となる人工島・夢洲(ゆめしま)でトイレの工事中、溶接の火花が地中から発生した可燃性のガスに引火し爆発が起きた。けが人はいなかった。協会は当初、コンクリート製の床の一部が破損したとしていたが、新たに屋根に10カ所のへこみがあることなどが確認された。損傷した部分は交換するという。

 施工を担当していたのは「鹿島・飛島建設共同企業体」。鹿島建設によると、破損が小規模だったため、協会と連絡を取る責任者に情報が共有されなかったという。同社は「心配と迷惑をおかけしたことをおわびする。関係諸官庁との連絡を密に取り、再発防止に努める」としている。

 事故を巡っては、消防への通報が発生から約4時間半後だったことも判明している。【鈴木拓也】