藤井聡太名人、4連勝ならず初防衛お預け 豊島初白星/将棋名人戦第4局

AI要約

将棋の第82期名人戦7番勝負第4局は、藤井聡太名人が挑戦者に敗れ、初黒星を喫した。

豊島将之九段が4勝1敗とし、名人位奪取への期待が高まった。

次戦に向けて両者のコメントや展望が示されている。

藤井聡太名人、4連勝ならず初防衛お預け 豊島初白星/将棋名人戦第4局

将棋の第82期名人戦7番勝負第4局は18、19の両日、大分県別府市で指され、後手の藤井聡太名人(21)=8冠=が挑戦者の豊島将之九段(34)に95手で敗れ、今シリーズ初黒星。対戦成績は3勝1敗となり、初防衛は持ち越しとなった。

表情は終始冷静だったが、追い込まれた最終盤では腕を組んで天井を見上げ、視線を落としてうなだれるようなしぐさもみせた藤井名人。最後はお茶をゆっくり飲み「負けました」と投了した。

11時間49分の熱戦となった2日目は両者とも桂馬が跳ねる攻めの姿勢でスタート。精度の高い指し回しで互角の展開が続く中、銀や桂馬など持ち駒が多い豊島九段が徐々に主導権を握り、相手の玉を飛車と桂馬各2枚で包囲する重厚な攻めで突破口を切り開いた。

豊島九段は5期ぶりの名人位奪取を狙う実力者。3連勝で王手をかけた藤井名人は「攻め合いにいった」と一気の4連勝を狙ったが、「陣形に傷が多くて自信がなかった」と振り返った。

初防衛に向けて仕切り直しの第5局は26、27日に北海道紋別市で指され、「(中6日で)すぐに(対局)があるので気持ちを切り替えて頑張りたい」と約束。並行して行われている第9期叡王戦五番勝負は第3局を終えて1勝2敗。タイトル戦初のカド番となり、8冠陥落のピンチからの勝利で4連覇に〝逆王手〟をかけたい第4局は31日に千葉県柏市で指される。

◆5期ぶりの名人奪還へ望みをつないだ豊島九段 「(第4局の)内容は精査しないと分かりませんが、第5局につながってよかった。次も自分なりに精いっぱいやりたい」