<独自>東北新幹線分離は連結器の電気系統に異常か JR東、走行中に回転錠外れる

AI要約

19日に東北新幹線で車両の連結が外れて分離するトラブルが発生し、原因は連結器内部の電気系統に異常が生じた可能性があるとみられる。

分離した車両は急停止したが、非常ブレーキは正常に機能したため安全面での問題はないと判断されている。

JR東日本は全96編成の緊急点検を行い、詳しい原因を究明するために走行データなどを分析している。

<独自>東北新幹線分離は連結器の電気系統に異常か JR東、走行中に回転錠外れる

東北新幹線で19日に走行中の車両の連結が外れて分離したトラブルで、JR東日本が連結器内部の電気系統に何らかの異常が生じた可能性があるとみていることが20日、同社関係者への取材で分かった。同社は仙台基地で走行データを分析するなどして詳しい原因を調べている。

トラブルは19日午前8時10分ごろに発生。東北新幹線東京行きはやぶさ・こまち6号が宮城県内の古川-仙台間を走行中、はやぶさ(10両)とこまち(7両)に分離し緊急停車した。

新幹線の連結器は連結部分に隙間が少ない「密着連結器」を採用。両側の車両の連結器が組み合わさると内部の回転錠が回り、分離しないようにロックされる。回転錠は時速5キロ以下でないと作動しない仕組みになっているという。

同社関係者によると、この回転錠を制御する電気系統に何らかの異常が生じ、300キロ以上の高速走行中にロックが外れた可能性がある。連結器自体は、盛岡駅ではやぶさ、こまち両編成を連結した際の乗務員による点検で異常がなく、発生後も機械的な異常は見当たらなかった。

一方、車両が分離すると自動で非常ブレーキがかかる仕組みは正常に作動したことから、同社は安全面での問題はないと判断。運行を通常通り行うとともに、連結して運用する全96編成の緊急点検を行う。