山小屋で147人が孤立…「知らない人と寝る状態」 静岡市土砂崩れ

AI要約

静岡市の林道で土砂崩れが発生し、登山者やスタッフなど少なくとも147人が孤立状態になっている。

取り残された人々は山小屋で一夜を過ごしており、部屋が満員で知らない人同士が一緒に寝る状況になっている。

救助活動が行われているが、土砂の撤去には最短でも2日かかる見込みだ。

19日、静岡市の林道で土砂崩れが発生し、少なくとも147人が今も孤立している状態です。山小屋に取り残された人が取材に応じ、「知らない人同士で身を寄せ合って寝る状態」と孤立の様子を語りました。

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19日午後9時すぎ、静岡市にある山小屋「椹島ロッヂ」の中の様子が撮影されました。薄暗くなった山小屋。今、ここに宿泊している登山者など約150人が孤立状態になっているのです。

「news zeroは」その1人、19日に下山予定だった男性に話を聞くことができました。

山小屋で孤立状態の登山者

「まさか自分が丸一日帰れないと思わないですよね、正直。慌ててうちの(妻)に連絡を入れて『大変なことになったね』って話はした」

孤立状態の原因となったのは、林道で起きた土砂崩れです。撮影された写真を見ると、道の先まで土砂で覆われ完全に通行ができなくなってしまっています。

ここは、2年前の台風15号の被害の復旧工事を行っている現場付近で、現在も土砂が落ちてきている状況だといいます。

現場となったのは、静岡市内を通る南アルプスへとつながる林道。土砂が崩れて道が寸断され、近くにある山小屋「椹島ロッヂ」の宿泊者らが下山できない状態になったといいます。

現在、取り残されたのは「椹島ロッヂ」の登山者やスタッフ、工事作業員など少なくとも147人。体調不良を訴えた1人は夕方、消防ヘリが救助し、病院に搬送したということです。

仲間4人と登山中で現在、「椹島ロッヂ」に取り残されているという男性は…

山小屋で孤立状態の登山者

「聖平というところから下山して、椹島でバスに乗るはずだった。バスに乗るところで土砂崩れが発生して、バスの待合所でみんなすし詰めになって『どうしよう、どうなるんだ』って話になって」

急きょ、山小屋に宿泊しましたが、定員80人の山小屋にそれを上回る人たちが身を寄せているといいます。

本来1部屋に最大3人が定員のところ…

山小屋で孤立状態の登山者

「椹島ロッヂの方から『こういう事態なので6畳の部屋に4人相部屋で入っていただく』と。幸いにも私のチームは4人だったので、1つの部屋にチームの仲間が入ることができたが、1人や2人で来ている人は知らない方と一緒に横に寝ている状況。『困ったねえ』って話している方もいた」

食料などの心配はないと言いますが…

山小屋で孤立状態の登山者

「仕事がある人間もいれば、仲間で福岡から来ている人間もいた。フライトの関係だったり、どうしようと会話はあった」

静岡市は、20日午前6時ごろから取り残された人をヘリで救助に向かう予定だということです。

ただ土砂の撤去には、早くても2日かかるとしています。

(9月19日放送『news zero』より)