「訓練も終盤に…」就航近づくホーバークラフト 訓練の様子を取材 安全第一を目指してラストスパート【大分発】

AI要約

ホーバークラフトの操縦訓練が進行中で、就航に向けて15人の操縦士が訓練を受けている。

訓練の内容や操縦士の考え、訓練中の事故に対する反省などが明らかになっている。

ホーバークラフトの再来に期待が高まる一方、安全面に関する懸念も存在している。

「訓練も終盤に…」就航近づくホーバークラフト 訓練の様子を取材 安全第一を目指してラストスパート【大分発】

大分県大分市と大分空港の新たなアクセス手段として、また、観光資源としても期待が高まっているホーバークラフト。2024年の秋の就航に向けて準備が進むなか、今回、操縦訓練の様子をドローンや無人カメラを使って撮影した。

ホーバークラフトの運航を担う大分第一ホーバードライブには現在、男女15人の操縦士がいて、就航までに1人140時間の操縦訓練が目標だという。

「訓練も終盤に差し掛かってきた。これからはやはりお客様を乗せて、快適に安全にお送りできるということに主眼を置いて、就航を迎えるように訓練を進めたい」と操縦士は語る。

訓練の前には、操縦士自ら、船体に異常がないか念入りに確認。1番船「Baien」の操縦室へ乗り込む。

全長約26メートル、幅約13メートルある船体を陸上で回転させて海へ…

今回、許可を受けて特別に船内にカメラを設置した。

操縦室は高さ約9メートルの場所にあり、180度見渡せる。

訓練は最終段階に入っていて、上陸などの操縦が中心だという。

この日もBaienは西大分のターミナルに大きな音を立てながらゆっくりと上陸していた。

「(操縦は)全般的に気を使う、やはりその時々考えなきゃいけないこと、しなきゃいけないことが多岐にわたるので」と訓練を行っている操縦士は話す。

15年ぶりのホーバーの復活。期待が高まる一方で、懸念も生まれている。

2023年11月の訓練初日から期間中に相次いで発生した事故である。

事故について訓練士は「大分県の皆さんの期待を背負って訓練をしている中で、そういったニュースになってしまったことは大変申し訳ない。我々にできることは、事案を十分分析して、反省して、今後の安全にいかしていくと、それだけしかない」と申し訳なさそうに話す。

「西大分から空港に向かって開けていて直線で、湾ということもあり、強い風があまり起きず運航しやすい航路。ホーバークラフトに限らず普通の船もそうだが、入出航が最も気を付けるポイント」こう話すのは、イギリスの造船会社の操縦士・グリフォン社 ベン・アヴェリー チーフパイロットである。

9月、再教育を目的に来日。事故が相次いだ発着場や大分の海について語っている。

国内唯一の旅客運航としての注目が集まるホーバークラフト。安全第一を目指した訓練はラストスパートを迎えている。

(テレビ大分)