「すごく堂々とした顔で…」高速道路を33キロ逆走 なぜ起きた?どう備えれば? 全国で相次ぐ高速道路の逆走車
80代の男性が高速道路で33キロも逆走する驚愕の事態が発生。追い越し車線を猛スピードで走り、危険な瞬間も記録される。
軽乗用車は奇跡的に事故を起こさず、警察に確保されるも80代の男性はけが人はいなかったという。
逆走が始まった瞬間のカメラ映像から、事態の裏に誤ったUターンが原因である可能性が示唆される。
高速道路で80代の男性が運転する車が33キロも逆走。カメラにはヒヤリとする瞬間も記録されていました。
8月30日に撮影された、ドライブレコーダーの映像。突然、前から軽乗用車が!
(逆走車に遭遇した人)
「終わったと思いました」
東海環状道で起きた「逆走」です。
ネクスコ中日本の定点カメラも、この逆走車の様子を捉えていました。
逆走に気付いていないのかこの軽乗用車は追い越し車線を猛スピードで走り続けます。
中には、危険な瞬間も。追い越し車線を正しく走っていた車が間一髪のところでハンドルを切って逆走車をかわしましたが、あわや正面衝突になるところでした。
■事故が起きなかったのは奇跡的
軽乗用車は岐阜県多治見市まで、約33キロにわたって逆走したあと、警察に確保されたということです。
(NEXCO中日本高速道路ドライブアドバイザー 林修平さん)
「8~10キロの長距離を走ったケースもあるが、約30キロを走り続けたというのはかなりレアなケース。これだけ長い距離を逆走している中で、事故が起きなかったのは奇跡的なこと」
警察などによりますと、運転していたのは80代の男性で、けが人はいませんでした。
(逆走車に遭遇した人)
「すごく堂々とした顔でしたので、自分の(運転の)ことを疑った方がいいのかなと」
警察は道路交通法違反の疑いで調べるとともに、通常ではありえない運転だとして病気や認知症の有無も調べています。
■逆走が始まった瞬間…
なぜ、このような逆走が起きたのでしょうか。逆走が始まった瞬間をカメラが捉えていました。
東海環状道の、豊田東ジャンクション。軽乗用車は、分岐で止まってしまっています。右にウインカーを出し、本線に戻ると思いきや…さらにハンドルを切り、Uターンしてしまいました。
(NEXCO中日本高速道路ドライブアドバイザー 林修平さん)
「ジャンクションやインターチェンジで起きるのが、逆走の全体の約7割を占めている。ジャンクションの案内標識で、そこに静岡や四日市など遠方の地名が出ているので、その地名を見て、行き先を間違えてしまったと思って、あわててUターンをしてしまったのではないか」