自民党に愛想を尽かした人たちがそれでも石破茂氏に期待する理由 「国民無視の反省を!」【2千人アンケート】

AI要約

過去最多の候補者が名乗りをあげるとみられる、自民党の総裁選について、石破茂氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏がトップ3にランクインしたことが注目されている。

アンケートでそれぞれの候補者がどのような支持を受けているか明らかになった。小泉進次郎氏は「若さ」と「父親譲りの物言い」が支持されており、自民党内の改革を期待する声が多い。

一方、高市早苗氏は保守派としての政治理念や国家観が共感を呼んでおり、女性支持者は少ないものの国益を考える政治家として支持されている。

自民党に愛想を尽かした人たちがそれでも石破茂氏に期待する理由 「国民無視の反省を!」【2千人アンケート】

 過去最多の候補者が名乗りをあげるとみられる、自民党の総裁選(9月12日告示、27日投開票)。AERA dot.は、次の総裁や自民党について意見を募る緊急アンケートを行い、約2000件の回答が寄せられた。「次の総裁にふさわしい人物」としてトップ3にランクインした石破茂氏(67)、高市早苗氏(63)、小泉進次郎氏(43)は、それぞれどのような人々に支持され、何を期待されているのか。忌憚(きたん)なき声の数々から、国民の間に渦巻く自民党への本音を読み解く。

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 アンケートは8月15日から18日に実施した。設問は3問で、「自民党にとって次の総裁にふさわしいのはだれか」を選択式、「その議員を選んだ理由」「自民党に求めることはなにか」をそれぞれ記述式で尋ねた。

 AERA dot.のニュースサイトやSNS、メルマガなどを通じて回答を募ったところ、1939件の声が寄せられた。回答者の内訳は、男性が68.6%、女性が28.8%、その他が0.2%、回答しないが2.2%だった。

 候補者のうち最多の608票を集めたのは、石破氏。その後を、409票の高市氏、244票の小泉氏が追う結果となった。

 3氏はそれぞれ、どのような理由で支持されているのか。票を投じた回答者の属性やコメントをみると、三者三様の“カラー”が見えてくる。

■「父親譲りの物言い」が印象的な進次郎氏

 3位の小泉氏は、投票者の女性比率が38.5%と3人の中で最も高く、中には「世界に通用するルックス」(60代/女性)と爽やかな外見を魅力に挙げる人もいた。

 とはいえ、支持理由として圧倒的に目立ったのは、今の自民党に風穴を開けられそうな「若い力」だ。

「若いので何かと新しい改革をしてくれると思います」(40代/女性)

「若い小泉さんに総理になって頂き、派閥やしがらみなどのない自民党及び日本を作って欲しい。麻生さんなど年寄りは引退して頂きたい」(70代以上/男性)

「国民に嘘をつかないで欲しい。透明性のある政治をしてください。自民党を刷新する、若い年代の政治もみたいです」(60代/女性)

 裏金事件などを受け、麻生派以外の派閥は解散を決めた。しかし、重鎮たちが牛耳る権力構造からの脱却や、裏金問題の根本的解決には程遠いという不信感は根強く、若い小泉氏なら変えてくれるのではないか、という期待が高まっているようだ。

 さらには、

「父親譲りのハキハキした物言いで日本の未来を変えてほしい」(40代/男性)

「今の自民党を変えられるのは、お父さんと一緒でこの人しかいない」(60代/男性)

 などと、「自民党をぶっ壊す」をスローガンに“小泉旋風”を巻き起こした小泉純一郎元首相の姿を、息子の進次郎氏に重ねている人もいた。

■なぜか女性人気が低い、女性議員

 小泉氏とは対照的に、投票者の女性比率が19.6%と著しく低かったのが、得票数2位の高市氏だ。初の女性首相の誕生を願う同性からの支持を集めてもよさそうなものだが、むしろ共感を呼んでいるのは、保守派としての一貫した政治理念や国家観のほうにある。

「愛国心に基づく国益を考えられる政治家だから」(40代/男性)

「国力を向上させ、国民を豊かにし、国防を充実させ、他国との外交もしっかり実行できる人物」(70代以上/男性)

「日本の為に、主張すべきことをきちんと仰る方で、何も出来ずにただ『遺憾に思う』ばかりの方とは違う」(60代/女性)