台風10号、九州7県73人けが 港で男性遺体も

AI要約

台風10号が九州地方に猛威を振るい、73人がけがをし、1人が死亡した。多くの被害が発生し、停電も発生した。

宮崎県や鹿児島県では建物被害や負傷者が相次ぎ、避難者も発生。被害の規模は広範囲に及んでいる。

大分県では河川氾濫の恐れがあり、緊急安全確保の措置が取られた。災害の影響は各地に及んでいる。

台風10号、九州7県73人けが 港で男性遺体も

 台風10号が猛威を振るい、九州の福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の7県で29日までに、強風にあおられて転倒するなどして計73人がけがをした。また鹿児島港の海中で29日、男性の遺体が見つかった。付近で28日に60代男性が船から海に落ち行方不明になっており、鹿児島海上保安部などが関連を調べる。大分県の複数の自治体は河川氾濫の恐れがあるとして、一部地域に「緊急安全確保」を発令。大分県は全市町村に、福岡県は一部自治体に災害救助法の適用を決めた。

 宮崎県によると、県内の負傷者は35人。約5千人が避難した。宮崎市内では突風などによる建物被害は計約220件に上った。同市大淀では、ビルの壁に大きな穴が開くなどの被害が出た。高千穂町によると、土砂が道路をふさぎ9世帯が孤立したが、体調不良を訴える人はいないという。

 鹿児島県では、さつま町で80代男性が2階の屋根から転落するなどして24人が負傷した。

 九州7県では29日、一時約26万2800戸が停電した。