植木鉢の置き方めぐり殺人事件に発展?検察「疑心暗鬼の末期症状」弁護人「1つの証拠もない」

AI要約

男性殺害事件で無罪を主張する裁判員裁判が結審

被害者の息子が証言し、犯人の体型と一致する男が被告となる

直接証拠のない難解な裁判が約3カ月続き、28日に結審

植木鉢の置き方めぐり殺人事件に発展?検察「疑心暗鬼の末期症状」弁護人「1つの証拠もない」8/28(水) 22:26配信

2018年、大阪府羽曳野市の路上で男性を殺害した罪に問われている男の裁判員裁判が28日、結審した。 被告人は一貫して無罪を主張し、直接証拠がない中、裁判員は難しい判断を迫られる。

6年前、大阪府羽曳野市の閑静な住宅街で会社員の平山喬司さんが刃物で刺され、殺害された。 司法解剖の結果、確認された傷は背中に一カ所のみ。 横向きに刺した刃物が肋骨と肋骨の間を通り、心臓に達していた。

現場周辺に止まっていた車のドライブレコーダーには、襲われた直後の平山さんの「こら、待てこらぁ!」という、荒々しい声が記録されていた。 【平山さんの長男】「『待てこらぁ!』というのは、一番怖いときの父親の声。 あれが(法廷で)流れたときは涙がこみ上げてきました。めっちゃ辛かったんやろうなと」 周辺に設置された防犯カメラなどの映像には近隣住民以外の姿は映っておらず、警察は犯人を近くに住む人と判断して捜査。 そして、ドライブレレコーダーに映っていた犯人の体型(180~181cm程度、細身)と似ていたことなどから、山本孝被告(48)が早い段階で捜査線上に浮かび上がった。

山本被告は隣人の女性と植木鉢の置き方をめぐりトラブルがあり、その女性が被害者の平山さんと交際していたことから動機もあると判断。 事件から4年後、凶器などの直接証拠は見つからなかったが、山本被告は逮捕、起訴された。

そして、ことし6月10日から始まった裁判員裁判。 捜査段階から山本被告は一貫して無罪を主張。 初公判でも「私は犯人ではありません」と、はっきりした口調で起訴内容を否認した。 直接証拠のない難解な裁判は、判決までに約3カ月を要し、17人の証人が出廷。 検察と弁護人が意見を述べる「論告・弁論」も全部で4回行う異例づくしの展開を見せ、28日ついに終結した。