【台風10号】進路は日ごとに西寄りに…“寒冷渦”が影響?各地で既にゲリラ雷雨も発生 2022年の台風14号で似た進路
栃木・鹿沼市内での濁流による墓の被害や台風10号の影響を報告。
台風10号の進路予想や発生経過、その西進の理由を詳しく説明。
過去の台風14号の被害や今回の影響予測についても言及。
26日朝、栃木・鹿沼市内で撮影された、濁流となった川。
一部の墓が崩れ落ち、かろうじて残った墓にも水が押し寄せ、非常に危険な状況です。
昼過ぎには川の水も減り、墓だけがそのまま取り残されていました。
動画の投稿者:
これから台風が来る。また水が増えて、より被害が大きくならなければと思っています。
26日も台風10号が接近する宮崎・日南市。
次々と海岸に押し寄せる白波。
大きな岩をのみ込む勢いです。
更に宮崎市内では、ゲリラ雷雨も発生しました。
台風10号からの湿った空気で、列島各地で天気の急変が相次いでいます。
最新の進路予想の中心を通った場合、中心付近で最大瞬間風速55メートル。
強い勢力を維持して、29日(木)に鹿児島県内に上陸する恐れがあります。
台風10号は先週の22日に発生。
当初よりも進路がどんどん西寄りに変化しています。
日ごとに西へと進路が変わるのはなぜなのか、世界初の「台風の目に飛び込んで観測する」という大プロジェクトを成功させた名古屋大学・坪木和久教授に聞きました。
理由の1つに、沖縄地方の南にある上空に強い寒気を伴った低気圧の一種「寒冷渦」が影響しているといいます。
名古屋大学・坪木和久教授:
寒冷渦に近づいていった台風が引き寄せられる。北西側の流れに沿って、東から西寄りに変わっていく、そういう動きをしている可能性がある。
太平洋高気圧の張り出しや寒冷渦に引っ張られるように、台風10号はどんどん西寄りに。
今回と似たルートをたどったのが、2022年9月の台風14号。
直撃した鹿児島県では、強風でパチンコ店の大きな窓ガラスが割れるなど被害が相次ぎました。
この時、関東ではゲリラ雷雨が発生。
東京駅では、天井から土砂降りのような雨漏りなど、台風から遠く離れた地域にも影響が出ました。
27日は鹿児島県の一部が暴風域に入る恐れ。
台風から離れた関東でも、湿った空気の影響で断続的に雨雲がかかる見通しです。