終戦から79年…9万3千人余りの戦没者祀られる愛知県護国神社で献水祭 参列者「ありがとうという気持ちで」

AI要約

名古屋の愛知県護国神社で79年ぶりの終戦の日を迎え、9万3000人の戦没者を祀る多くの参拝者が祈りを捧げた。

兵士をかたどった「献水像」や献水祭で戦没者への冥福を祈る参列者の思いが語られた。

黙とうや玉音放送の時、自宅で見つかった祖母の短歌に触れ、戦没兵士に対する敬意を語る会社員のエピソードも紹介された。

終戦から79年…9万3千人余りの戦没者祀られる愛知県護国神社で献水祭 参列者「ありがとうという気持ちで」

 終戦から2024年8月15日で79年です。9万3000人あまりの戦没者が祀られている名古屋の愛知県護国神社では、多くの参拝者が祈りを捧げました。

 兵士をかたどった「献水像」は、南方の島々などで、喉の渇きを訴えながら亡くなった兵士らを祀っています。15日は献水祭も行われ、神職に続いて遺族らも水をかけ、冥福を祈りました。

参列者:

「戦争で水もなかなか得られない状況で戦ってくれたので、今の日本があると思う。『ありがとう』という気持ちを持って、来させていただいています」

 正午には、大太鼓の音と共に一分間の黙とうが捧げられました。そして、昭和天皇の玉音放送も流されました。

 黙祷を捧げていた会社員の櫻井宏さん(59)は、祖母の弟がサイパン島で戦死しました。戦死した弟に向け祖母が詠んだ短歌が、10年ほど前、自宅で見つかったといいます。

櫻井さん:

「サイパンで玉砕されたという大本営の発表を聞いて、うちの祖母が書いた短歌ですね」

<櫻井さんの祖母が詠んだ短歌>

「故郷を はるかに望みて 散りにけり 弟が姿ぞ いとあわれなれ」

櫻井さん:

「(祖母から)『ここも弟が眠っているから、必ずお参りしたってくれ』と言われているので、ずっと来ております。私たちも命を粗末にすることなく、幸せに生きていければいいなと思っております」