「福知山花火」3人死亡、50人以上重軽傷の事故から11年  復活を希望する市民の声 安全対策徹底し復活

AI要約

11年前に中止となった福知山市の花火大会が復活した。

爆発事故があったが、安全対策を徹底して開催され、多くの市民が集まった。

事故の記憶から立ち直り、万全の状態で花火大会が成功裡に行われた。

「福知山花火」3人死亡、50人以上重軽傷の事故から11年  復活を希望する市民の声 安全対策徹底し復活

11年前、爆発事故を機に中止となった、京都府福知山市の花火大会。安全を徹底し、ついに復活した。

8月11日、京都府福知山市で開かれた花火大会。 およそ2000発の花火が夜空を飾った。 11年ぶりの福知山市の夏の風物詩だ。

90年以上前の1932年に始まり、多い時で10万人ほどが訪れる一大イベントだった。

11年前、露店商の男が、ガソリンの入った携行缶の扱いを誤り、爆発事故が発生。 来場者3人が死亡、50人以上が重軽傷を負い、今も治療を続けている被害者がいる。

この事故以降、福知山市では、大規模な花火大会の中止が続いていた。

11年前の花火大会を見ていた、曽根廣樹さん(75)。

曽根廣樹さん:突然火花がボーンと上がってここまででてきたら露店が燃えていた。

被害者の手当の優先順位をつけるトリアージも手伝ったという曽根さん。 花火大会に思い入れがあった。

曽根廣樹さん:物心ついていた時からずっと、ここから8月15日に花火見ていましたから、さみしく思っていました。

事故から10年となった去年。 復活を希望する市民の声を受け、花火大会のあり方を考える検討会が開かれた。

被害者や遺族に、開催の是非を問うヒアリングが行われ、議論が重ねられた結果…

福知山市 大橋一夫市長:6月11日付けで、条件を付して(会場の)使用承認を行った。

安全対策をとるなどの条件付きで、花火大会の開催が承認された。

ことし、現場近くに移設された、事故を後世に伝える碑。 準備の前に、実行委員会のメンバーらで法要が営まれた。

会場では多くの安全対策がとられた。

記者リポート:橋の近くにある観覧席から、およそ500メートル離れたこちらの公園に、露店が出店されています。

露店は、事故のあった河川敷ではなく、会場から離れた場所で15店舗に限定。 また、許可のない露店の出店を防ぐため、パトロールも行われた。

さらに、消防の点検が定期的に行われ、事故の原因となったプロパンガスを禁止して、調理方法は炭火とIHの使用に限られた。

露店の出店者:基本はガスなんですけど、今日だけ特別に炭で。(事故の)原因が設備関係の事故だったので、それに関してシビアになるのは当たり前だと思うし。

万全な状態で望む会場に続々と向かう観覧客。 のべ1万2千人が訪れた。