台風5号 東北で記録的大雨の恐れ

AI要約

台風5号が東北地方を直撃し、激しい雨や強風が予想されています。

久慈市や山形で大雨の記録を更新し、河川の増水や土砂災害に警戒が必要です。

青森県から宮城県にかけての線状降水帯が災害リスクを高める可能性があります。

台風5号 東北で記録的大雨の恐れ

 台風5号は、東北地方の太平洋沖をゆっくりとした速度で西よりに進んでいます。現在、東北地方と関東地方の一部が台風の強風域に入っています。

 台風の外側の雨雲が次々と流れ込み、東北の太平洋沿岸を中心に雨の量が多くなっています。岩手県の久慈市の下戸鎖では、12日午前5時20分までの24時間に降った雨の量が350ミリに達し、1999年10月28日に観測された346ミリを超えました。また、同じ久慈市の山形でも24時間降水量が205.5ミリと、8月として記録的な大雨となっています。

 台風は12日の朝までに東北地方に上陸して、自転車並みのスピードのまま東北地方を横断する見込みです。台風の動きが遅いため、広い範囲で非常に激しい雨や激しい雨が長時間続く恐れがあります。予想される総雨量は東北地方の多い所で400ミリと、平年の8月の雨量を大幅に上回る記録的な大雨となる所がある見込みです。

 また、午前中にかけて、青森県、岩手県、宮城県では線状降水帯が発生して、大雨による災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。さらに、7月下旬に水害があった山形県や秋田県も雨が強まる恐れがあるため、新たな災害の発生に警戒が必要です。

 風は沿岸部を中心に非常に強く吹く所があり、予想される最大瞬間風速は、東北太平洋側で35メートルの予想です。海上は、うねりを伴って大しけとなるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、暴風や高波に警戒が必要です。

 すでに自治体から避難指示などの避難情報が発令されていますので確認の上、安全な所で過ごすようにしてください。また、台風から離れている地域でも海上はうねりを伴って波が高くなる恐れがありますので、海岸には不用意に近づかないようにして下さい。(ANNニュース)