サンパウロ近郊にボエパス航空ATR72墜落 カスカベル発2283便

AI要約

ブラジルのサンパウロ州ビニェドで現地時間8月9日にボエパス航空のATR72-500型機が墜落し、61人全員が死亡した。

事故の原因が調査されており、事故機は2010年製造で通常の運航状態だったという。

機体は急激に高度を低下させ、住宅地に墜落したが、ATRは調査と被害者支援に全力を尽くしている。

サンパウロ近郊にボエパス航空ATR72墜落 カスカベル発2283便

 ブラジルのサンパウロ州ビニェドで現地時間8月9日午後1時20分すぎ、同国の地域航空会社ボエパス航空(PTB/2Z)のカスカベル発サンパウロ(グアルーリョス)行き2Z2283便(ATR72-500型機、1クラス68席、登録記号PS-VPB)が墜落し、乗客57人と乗員4人の計61人全員が死亡した。警察やブラジル民間航空庁(ANAC)などが原因を調べている。

 ボエパス航空によると、2283便は9日午前11時46分にブラジル南部パラナ州のカスカベル空港を離陸し、サンパウロのグアルーリョス国際空港へ向かった。ANACによると事故機は2010年に製造された機体で、通常の運航状態だったという。

 ボエパス航空も、同機はすべてのシステムが正常に作動し、飛行制限なく離陸したとしており、ブラジル空軍の航空事故調査防止センター(CENIPA)が調査を進めている。

 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、2283便は午後1時21分に1万7200フィート(約5243メートル)を記録後、1分以内に4100フィート(約1250メートル)まで急激に高度が低下し、ビニェドの住宅地へ墜落した。

 ATR72は双発ターボプロップ(プロペラ)機で、日本では日本エアコミューター(JAC/JC)とトキエア(TOK/BV)が運航中。製造するATRはエアバスと伊アレニア・アエルマッキの合弁会社で、「事故により被害を受けられた方々に、心よりお見舞い申し上げます。ATRの専門家は、調査と顧客サポートの両面で全力を尽くしています」との声明を9日に発表した。