がん闘病の宮川花子の尿道に大助が管挿入→看護師に絶賛されて放った「渾身の下ネタ」

AI要約

右足が動かず寝たきり同然の愛妻・花子の尿道にカテーテルをすんなり入れた大助。

入院前はトイレやお風呂に行けていたが、退院後の問題は夜間のトイレ。

大助がカテーテルを尿道にスッと入れ、下ネタを言っても誰も笑わない。

がん闘病の宮川花子の尿道に大助が管挿入→看護師に絶賛されて放った「渾身の下ネタ」

 「なにわ介護男子」大助がいよいよデビュー。右足が動かず寝たきり同然の愛妻・花子の尿道にカテーテルをすんなり入れた。看護師に絶賛された大助は、「長いことお世話になったとこですから」と渾身の下ネタを放つも、誰も笑えない…。本稿は、宮川大助・花子『なにわ介護男子』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

● 「なにわ介護男子」 本格デビューの日

 放射線治療で入院していたとき、想像もしなかった新たな症状に苦しんでいました。退院を目前にして右足がまったく動かなくなったのです。この後、MRI検査を3回受けることになるんですが、脳にも首にもまったく異常は見つからず。じつは、いまだに原因はわかっていません。

 しかし現に、右足はまったく動かなくなっているため、寝たきり同然。入院するまでは1人でトイレにもお風呂にも行けていたのに、それすらできなくなってしまったのです。退院を控えて、一番の難題は夜間のトイレでした。

 バルーンカテーテル(医療用の管を尿道から膀胱まで通して入れたままの状態にし、尿を膀胱にためずに蓄尿袋と呼ばれる袋の中にためる仕組み)を使おうということになったのですが、問題は、誰が管を尿道に挿入するかです。先生と看護師さんが病室で「月水金に来てくれる訪問看護師にお願いするのはどうでしょう」「うん、それが一番いいかもしれない」などと真剣に話し合っていたときです。

 「僕、やりましょか」

 どこからか聞き慣れた声がするなと思ったら、大助くんがあの顔で手を挙げているじゃありませんか。先生も看護師さんも驚いて、「えっ?ほんまですか!?」と。まさか夫の大助くんが立候補するとは思わなかったんでしょうね。でも、大助くんが至って本気な表情なのを見て、病院と自宅で看護師さんの指導のもと練習してみることになったんです。

 そしたら大助くんの上手なこと!

● 一発で尿道にスッと入れられたのは 「長いことお世話になったとこですから」

 ひと通りやり方を教わったら、管を手にして「ほな、いくで」と言うと、一発で尿道にスッ!「えっ?もうできたん?」と私がびっくりしたくらいです。看護師さんも「初めは皆さん怖がるのに、大助さんには迷いがない」と絶賛。みんながあまりにほめるので、気をよくしたんでしょう。大助くん、

 「いやあ、もう長いことお世話になったとこですから」。

 渾身の下ネタです。でも、誰も笑いません。皆さん、聞こえなかったふりをしてスルーです。それがよけいにおかしくて、私は心の中で爆笑していました。