小林製薬のサプリ摂取後、死亡は104人 因果関係を調査 遺族の同意得られぬケースも

AI要約

小林製薬が製造・販売した「紅麹」成分入りサプリメントを巡る健康被害問題で、死亡した人数が増加している状況が明らかになった。

厚生労働省と関係自治体が死亡者の調査を進めており、因果関係を特定するための取り組みが行われている。

調査の結果として、製品から健康被害を訴えた人が残した物質が特定され、対策が進められる方針となっている。

小林製薬のサプリ摂取後、死亡は104人 因果関係を調査 遺族の同意得られぬケースも

小林製薬が製造・販売した「紅麹(べにこうじ)」成分入りサプリメントを巡る健康被害問題で、同社が8日、記者会見した。厚生労働省によると、サプリを摂取し、死亡した人は6日時点で104人。関係自治体がサプリ摂取と死亡の因果関係について調査を進めている。

調査は、小林製薬の本社がある大阪市のほか、亡くなった人が居住していた自治体が担当している。104人のうち44人は調査が終了し、31人は調査中。残る29人は遺族の同意が得られないなどの理由で調査できていないという。

紅麹原料を製造していた小林製薬大阪工場(昨年12月閉鎖)で大阪市などが行った検査では、培養室など6カ所から、腎疾患との関連が指摘される「プベルル酸」を生成する青カビを検出した。大阪健康安全基盤研究所が検査したところ、健康被害を訴えた人が残した製品などからプベルル酸のほか、2種類の化合物を確認した。

大阪市の横山英幸市長は8日、サプリ摂取と死亡の因果関係に関する調査について「一定の時間はかかるが、8月中旬を目標に進めている。結果が出れば、対策本部会議を開きたい」と述べた。(吉田智香)