部屋干ししたときの嫌なニオイ、黄ばみや黒ずみの原因は「洗い方や洗剤」が悪いわけではなかった? 洗濯の問題があまりにも「洗濯機」にありすぎる訳

AI要約

洗濯についての悩みを解決しようとする人が多いが、新たな洗剤や洗濯機を購入する必要はない。

洗濯の基本を正しく理解することが重要で、汚れが落とせればニオイや黄ばみの問題も解決できる。

節水ブームにより洗濯機が過剰に節水を行い、汚れが落ちにくくなる問題が生じている。

部屋干ししたときの嫌なニオイ、黄ばみや黒ずみの原因は「洗い方や洗剤」が悪いわけではなかった? 洗濯の問題があまりにも「洗濯機」にありすぎる訳

 「どの洗剤が一番いいですか?」とか、「どんな洗濯機がいいですか?  ドラムですか?  縦型ですか?」――。多くの人から洗濯について、こう聞かれることが少なくありません。

 汚れが落ちない、ニオイが気になる、服がよれよれになるなど、服を気持ちよく着られないという悩みを、ネットで検索してやり方を探したり、商品(洗濯機や洗濯グッズ) を買ったりして解決しようとする。けれども、それではうまくいかなかったり、一時うまくいってもあとから問題が出てきたり。そんなことが多いのでしょう。

■今の洗剤や洗濯機で十分きれいになる

 しかし、洗剤や洗濯機などを新しくしなくても、今使っている洗剤と、洗濯機をお持ちであれば、多くの場合はそれで十分です。

 では、本当に必要なものは何か?  それは「洗濯の基本」を正しく知るということです。

 例えば、部屋干ししたときの嫌なニオイの問題や、黄ばみや黒ずみの問題。それらは洗濯の悩みで多いものですが、これも洗濯の基本を知れば、解決できることがほとんどです。

 そもそも、こうした問題は洗濯で汚れを落とせていないことが原因です。キチンと汚れが落とせれば、部屋干しでも不快なニオイは発生しませんし、黄ばんだり黒ずんだりすることもありません。

 でも、なぜこんなにも洗濯してもきれいにならず、不快なニオイで困る人が多いのでしょうか? 

■「節水ブーム」が起こした弊害

 実はこの問題について、洗濯講座などを一緒にやっているクリーニング屋の仲間と調べたことがあります。そこで、「1990年代に家庭の洗濯機が節水仕様に変わった」という事実にたどり着きました。

 洗剤が溶けずに残る、服の一部が洗えていない……。そんな話が90年代から徐々に出ていました。洗濯機が過剰に節水をし始めた影響で、汚れが落ちなくなって、ニオイの問題などが出るようになってしまったのです。

 その後も、洗濯機が最新型になるたびにどんどん節水が進み、その結果、「洗濯機が自動で設定する標準の水量は、きれいに洗えないくらいまで少なく」なっています。洗濯の基本、洗う衣類の量と水の量のバランスが崩れてしまっているのです。