心の支え、くまモンと対面 能登被災の96歳、記事通じ実現
能登半島地震で被災後、96歳の中平ひふみさんが心の支えにしていたくまモンのぬいぐるみと本物のくまモンとの対面を果たす。
熊本県の担当者が訪問を決め、デイサービス施設で対面が実現し、中平さんは大喜び。
中平さんはくまモンの活動に感激し、14歳若返ったような笑顔を見せる。
能登半島地震で被災後、熊本県のPRキャラクター「くまモン」のぬいぐるみをいつも持ち、心の支えにしてきた中平ひふみさん(96)=石川県珠洲市=が、本物のくまモンとの対面を果たした。利用する同市のデイサービス施設で交流を楽しみ、「あと15年は生きられそう」とほほえんだ。
中平さんの避難生活を新聞記事で知った熊本県の担当者がくまモンと話し合って訪問を決め、市社会福祉協議会が運営する施設で6日、対面が実現した。
利用者約20人が名前を呼ぶと、くまモンが登場した。「かわいい! よう来てくれたね」。中央に座る中平さんは人一倍うれしそうな様子。くまモンが筋トレを始めたり寝たふりをしたりと、とぼけるたびに満面の笑みで喜んでいた。
くまモンは一人一人の手を握って回り、利用者は「また会おうね」「風邪ひくなよ」などと声をかけていた。
地震後の数カ月間、自宅を離れ、地区の集会所や親族宅に避難した中平さん。娘のやよいさん(72)からもらったくまモンのぬいぐるみが心の支えだった。