危険物取扱者の国家試験 島根の小学5年生が合格 合格率3割の難関

AI要約

11歳の竹内一華さんが危険物取扱者の国家試験で乙種第4類に合格し、県内で11歳以下の合格者は過去10年で初めての快挙となった。

竹内さんはおじいちゃんと一緒に挑戦を決意し、問題集を繰り返し解いて勉強し、3度目の試験で合格を果たした。

次の目標は乙種第1類の資格取得で、妹も第4類を目指しており、家族で資格取得に向けて励んでいる。

危険物取扱者の国家試験 島根の小学5年生が合格 合格率3割の難関

 危険物取扱者の国家試験で、島根県安来市立十神小学校5年の竹内一華(いちか)さん(11)が、乙種第4類に合格した。県内で11歳以下の合格者は過去10年で初めてという快挙だ。

 乙種第4類は、ガソリンや灯油、軽油、重油などの引火性液体を扱える資格。試験では、危険物に関する法令、基礎的な物理学と化学、危険物の性質、火災予防、消火の方法などが問われる。昨年度の合格率は全国で32.0%、11歳以下の合格者は12人という難関だ。

 竹内さんは昨夏、岡山市に住む祖父が乙種第4類を受験すると知り、一緒に挑戦を決意したという。母の愛美さん(35)によると、竹内さんは「おじいちゃん子」。3冊の問題集をそれぞれ10回解き、分からなかったところはインターネットでも調べ、覚えにくい内容は語呂合わせで頭に入れたという。6月に3度目の試験に挑戦し、7月に合格を決めた。

 試験実施を委任されている消防試験研究センターの吾郷朋之・島根県支部長から7月23日、松江市の県林業会館で免状と表彰状が授与された。竹内さんは「物理と化学の基礎知識が難しかった。(合格して)うれしかった」と笑顔を見せた。

 次の目標は酸化性固体を扱える乙種第1類の資格取得。妹の一吹(いぶき)さん(8)=十神小3年=も第4類をめざしており、妹の合格を待って、第1類を家族で受けるつもりだ。(垣花昌弘)