能登で被災のキリコ、富山で点灯 石川・七尾出身の神職が修復
能登半島地震で被災した石川県七尾市の土蔵に収められていた灯籠「キリコ」が高岡市の射水神社に奉納され、火がともされた。
キリコは嶽さんの父が作り、嶽さんの誕生を祝うために製作された記念の灯籠で、実家の地震で被害を受けた土蔵から奇跡的に無傷で救い出された。
地震から守られたキリコは神社の拝殿で7日まで展示され、嶽さんは大切な思い出を胸に涙ぐんでいる。
能登半島地震で被災した石川県七尾市の土蔵に収められていた灯籠「キリコ」が3日、富山県高岡市の射水神社に奉納され、火がともされた。同神社の権禰宜で、持ち主の嶽徹さん(50)は「思い入れがあり、捨てられなかった。涙が出る思い」と話す。7日まで神社の拝殿に飾られる。
キリコは2022年に79歳で亡くなった父の佐一さんが、嶽さんの誕生を祝って作られたもので、高さは約160センチ。小学生のころは毎年、地域の夏祭りになると玄関先に飾っていた。
キリコを保管していた実家の土蔵は地震で柱が崩れるなど損傷したが、キリコは奇跡的にほぼ無傷だった。7月末に蔵から運び出し、破れていた障子紙を張り替えた。