「別議員秘書から手口を教示」 広瀬氏事務所側が説明 給与詐取疑い

AI要約

広瀬めぐみ参院議員が公設秘書の給与を詐取した疑いで自民党を離党した事件に関する説明や経緯が報じられています。

広瀬氏の事務所関係者が他の国会議員秘書からの手引きを受け、公設第2秘書への給与支払いを不正に行った疑いが浮上しており、特捜部が調査を進めています。

公設秘書給与を巡る問題は過去にも相次いでおり、改正国会議員秘書給与法が成立するなど対策が講じられています。

「別議員秘書から手口を教示」 広瀬氏事務所側が説明 給与詐取疑い

 広瀬めぐみ参院議員(58)=岩手選挙区、自民党を離党=が公設秘書の給与を詐取したとされる事件で、広瀬氏の事務所関係者が周囲に「別の国会議員の秘書から手口を教示された」という趣旨の説明をしていることが関係者への取材で判明した。東京地検特捜部が裏付け捜査を進めている。

 関係者によると、広瀬氏は公設第1秘書の妻を公設第2秘書としたが、第2秘書に勤務実態はなく、2022年冬から23年夏までの給与計約400万円を国からだまし取った疑いがある。

 広瀬氏は弁護士出身で、22年7月の参院選に立候補。立憲民主党の現職を破って初当選し、岩手選挙区で30年ぶりに自民として議席を奪還した。

 ただ、広瀬氏は1期目で事務所の運営に苦労しており、事務所関係者は「運営費が足りずに別の国会議員秘書の教示を受け入れることになった」と話しているという。

 国会議員による公設秘書給与を巡っては、詐取が相次いだことを受けて04年に改正国会議員秘書給与法が成立。国から秘書へ給与を直接支給する対策が盛り込まれた。

 広瀬氏の第2秘書の口座にも給与が直接振り込まれていたが、広瀬氏が給与を移動するよう指示し、大半が広瀬氏に渡ったとされる。こうした資金の流れについて、事務所関係者同士が会話する音声記録が残されており、特捜部も入手しているとみられる。

 広瀬氏は自身のホームページで「第2秘書は岩手県遠野市で不動産業を営んでいるが、リモートワークで支援者のリスト作成をしたり、車の運転をしたりしており、秘書としての勤務実態があった」と主張している。【安元久美子、北村秀徳、岩本桜、山田豊】