【独自】吉本興業も呆れる万博共同座長・大崎洋「二階へのゴマすり」と「事業グレー落札」の闇

AI要約

吉本興業の元会長である大崎洋氏が自民党の会合に出席し、万博関連の事業を受注していたことが明らかになった。

大崎氏の政治との関係が深いことが指摘され、万博の共同座長という立場を利用した疑惑が浮上している。

自民党内での大崎氏の影響力や二階俊博元幹事長との関係が、万博関連の事業に影響を与えている可能性がある。

【独自】吉本興業も呆れる万博共同座長・大崎洋「二階へのゴマすり」と「事業グレー落札」の闇

「大崎さんも吉本にいればよかったのに、大失敗だ。二階さんにゴマすって、万博に押し込んでもらったのが仇になった」

こう話すのは、自民党の現役国会議員・A議員である。「大崎さん」とは、吉本興業の元会長で、現在は大阪・関西万博催事検討会議の共同座長を務める大崎洋氏(71歳)のことである。大崎氏は吉本興業でダウンタウンなど人気タレントを数多く育て、2009年に社長、19年に会長に就いた。だが2023年4月に吉本興業を退社し、万博の共同座長に就いている。

この大崎氏の背後には、政権与党・自民党の「ドン」二階俊博元幹事長がいると説明するのがA議員である。お笑いの吉本興業と政治が、どこでつながるというのか?

今回現代ビジネスは、興味深い資料を入手した。

《大阪・関西万博推進本部・地方創生実行統合本部合同会議(進行・次第)

令和5年12月20日 14:00

党本部7階704号室》

という案内がそのひとつだ。昨年12月、自民党が万博推進を目的に立ち上げた党内会議の会合の式次第だ。このなかに、

《有識者ヒアリング 大崎洋》

という表記がある。大崎氏が自民党の会合に招かれ、スピーチをしたというのだ。

自民党の国会議員以外の出席者も記されており、内閣官房で万博を担当する「国際博覧会推進本部事務局」の官僚だけでなく、経済産業省の審議官、国際博覧会協会の事務総長、総務省、外務省、財務省、文部科学省の幹部、さらにネット上の参加ながら大阪府からは副知事が出席するなど、錚々たるメンバーが名を連ねる。

その様子を井上信治元万博担当大臣が、当時、自身のブログで紹介している。つけられている写真には井上氏と大崎氏だけでなく、林幹雄元経産相と参議院議員の鶴保庸介元沖縄北方対策担当相の姿がある。林氏は言うまでもなく二階氏最側近で、記者会見でも片時も離れない存在だ。また鶴保氏は二階氏と同じ和歌山県選出で、大崎氏と親しい二階派議員である。大崎氏と二階氏の深い関係を示唆する1枚ともいえる。

この会合に出席していたA議員が証言する。

「当日、確か大崎氏は最初10分くらい万博の催事の構想を披露しました。違和感を持ったのはその後のことです。資料に掲載されているある一般社団法人のPRを始めたのです」

A議員は大崎氏が当日、配布した資料を見せてくれた。

《一般社団法人 ソーシャルインパクト 2023.12.20》

という表題の資料は、A4サイズで14枚になるもの。大崎氏はこの団体で「発起人 ソーシャルインパクト フェロー」と紹介されている。さらにここには「共同座長」という万博の公的な肩書も入っている。

資料にはソーシャルインパクトが経産省の万博関連の事業を受注するという内容もあり、以下の記述がなされている。

《連携だけではなく調査事業も実施

大阪・関西国際博覧会政府開催準備事業

(大阪・関西万博におけるアクションプランの調査事業)

2023年12月13日 採択》

ここで書かれている調査事業とは何か。経産省の発注資料などによれば、この事業は2023年11月に公開され、同年12月7日が入札日。経産省の資料公開が終了するのは12月13日で、契約日は翌年1月25日とある。

1月25日、2600万円あまりで契約したのが「一般社団法人ソーシャルインパクト」だった。大崎氏は、共同座長という万博に深く関与している立場でありながら、自らが幹部を務める団体で経産省の事業を受注しているのだ。しかも契約日は1月25日なのに、その1ヶ月前の12月20日に件の自民党会合で「実施」と明かしている。一連の流れは「万博の政治利用」に加えて、「インサイダー」とみられかねない。

A議員は明かす。

「大崎氏が政治との関連を深めたのが、二階元幹事長につながる人脈です。万博の共同座長というステータスを手にできたのもその関係と聞いたことがあります」