やばすぎるNetflix「地面師たち」 綾野剛と豊川悦司演じる「100億円不動産詐欺」後味の悪い魅力

AI要約

Netflixのオリジナル犯罪サスペンスシリーズ「地面師たち」が100億円不動産詐欺事件を描き、狂気さと迫力が魅力的。

豪華な俳優陣が物語を盛り上げ、綾野剛や豊川悦司などが印象的な演技を見せる。

山本耕史やリリー・フランキーなども登場し、騙す側と騙される側のドラマを展開。

やばすぎるNetflix「地面師たち」 綾野剛と豊川悦司演じる「100億円不動産詐欺」後味の悪い魅力

Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

■Netflix日本オールスター感

 実話に着想を得た犯罪サスペンスと言えば、Netflixが大得意とするジャンルです。7月25日から世界独占配信が始まったNetflixシリーズ「地面師たち」(全7話)はまさにそれ。100億円不動産詐欺事件を巡って、癖になる面白さと胸糞悪さがある作品に振り切っています。

 タイトルにある地面師とは、他人の土地の所有者になりすまし、虚偽の売却を持ち掛け、多額の金をだまし取るいわゆる詐欺師です。複数人で構成されることから、犯罪スペシャリスト集団が主役のハリウッド映画『オーシャンズ11』のイメージに近いのかもしれません。ただし、この「地面師たち」は狂気さが強めの印象です。

 演じる役者たちが揃った絵面だけで迫力たっぷりです。物語の主人公で地面師詐欺の交渉役・辻本拓海を綾野剛、大物地面師の風格たっぷりな詐欺グループリーダー・ハリソン山中を豊川悦司が演じています。

 脇を固める顔ぶれも役柄にハマっています。北村一輝が情報集めの図面師、ピエール瀧は関西弁でまくし立てる法律担当、小池栄子はなりすましの手配師、染谷将太は偽造書類を作成するニンベン師という演技派揃いです。

 この騙す側と対をなす騙される側では、カメレオン俳優の山本耕史がこれまたいい味を出しています。詐欺に引っ掛かってしまう大手デベロッパーの心理を演技で魅せます。登場人物の相関図には「追う側」も加えられ、地面師を追いかけ続ける定年間近の警部役にリリー・フランキー、バディを組む巡査部長に池田エライザが配役されています。