「気晴らしだった」老老介護の果てに102歳母親を殺害した74歳娘の悲しい“習慣”と近隣住民が募る減刑嘆願書

AI要約

74歳の無職の女性が母親を殺害未遂し、母親は死亡する事件が発生。

容疑者は父親が亡くなり、母親を介護する負担がきつくなって殺害したと供述。

事件前から母親は高齢で介護が必要となり、デイサービスや医師の訪問を受けていた。

「気晴らしだった」老老介護の果てに102歳母親を殺害した74歳娘の悲しい“習慣”と近隣住民が募る減刑嘆願書

 警視庁立川署は22日、東京都国立市に住む無職の小峰陽子容疑者(74)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。容疑者は同日午前6時40分ごろ、自宅で殺意を持って、紐状のもので母親の小峰フクさん(102)の頸部を絞めたあと、刃物のようなもので首を刺すなどして、傷害を負わせたというもの。

「容疑者自身が犯行直後に“母親の首を絞めて殺した”と110番通報していた。立川署員が駆けつけると、寝室のベッドの上で、フクさんが血まみれで倒れているのを発見。だが、搬送先の病院で死亡が確認されたため、警察は容疑を殺人に切り替えて捜査を進めている」(全国紙社会部記者)

 警察の取り調べに対して陽子容疑者は、

「ポータブルトイレに母親が移動できなくなり、自分が移動させるようになった。介護がきつくなって殺してしまった」

 と供述しているという。

 容疑者が生まれた前後に、事件現場となった一戸建て平屋に引っ越してきた小峰一家。

「父親は近隣にある大きな企業で働いていて、定年まで勤めあげた。母親は専業主婦だったね。容疑者は長女で、年子の妹がいました」(近所の住民、以下同)

 容疑者は中肉中背で、口数が少なくおとなしかったようだ。

「年頃になって、北海道に嫁いで、2人の子どもももうけた。すでに孫も2人いたようでね」

 ところが、15年ほど前に離婚して実家へ戻ってきた。

「妹さんも近隣の市に嫁いでいて、実家は年老いた両親だけになっていたから」

 母親は最初、出戻りの娘に“出ていけ!”と怒鳴りつけたという。

「厳格というか、厳しすぎる母親だったからね。出戻りだと世間体が悪いと。父親は寡黙で優しい人だったから、そんなことは言わない。それで容疑者は1、2年、隣の立川市のアパートに住んでいて、しょっちゅう実家へ通っていたね」

 その後、母親もようやく同居を了承したようで、両親と3人で暮らすように。

「本当に小峰家はつつましやかというか、質素に暮らす家でね。ちょっと前まではクーラーだってなかったんだから。庭の植木も自分たちできちんと手入れをしていた。容疑者も母親も無職だったけど、相当の蓄えがあったから問題なかったんじゃないかしら」

 そんな中、10年ほど前にちょっとした異変が起きた。

「毎日、散歩を日課としていた母親を見なくなった。病気なのか、認知症なのかはわからないけど、なにしろ高齢だから介護を必要とするようになったんでしょうね」(別の近所の住民)

 容疑者の実家には定期的にデイサービスが訪問し、近所の内科医も訪問診療に来ていたようだ。3、4年前には父親が亡くなった。

「転んだとかで、足を骨折して入院したんだけど、入院先の病院でコロナに罹患して……」(前出・近所の住民、以下同)