藤井聡太名人が就位式「将棋の難しさに向き合え、大きな経験に」

AI要約

第82期将棋名人戦七番勝負で藤井聡太名人が初防衛し、就位式が行われた。

今期名人戦はAIによる研究手順ではなく、力戦のシリーズとして話題になった。

就位式では羽生善治会長から推戴状が贈られ、藤井名人に電動アシスト自転車が贈られた。

藤井聡太名人が就位式「将棋の難しさに向き合え、大きな経験に」

 4~5月にあった第82期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)で初防衛した藤井聡太名人(22)=竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ七冠=の就位式が24日、東京都文京区のホテル椿山荘東京であった。藤井名人は約250人のファンらを前に「最も持ち時間の長い名人戦の舞台で将棋の難しさに向き合うことができたのは大きな経験になった」とし、「その経験を生かして今後も実力を高めていけるよう一層精進していきたい」と語った。

 豊島将之九段(34)の挑戦を4勝1敗で退けた今期名人戦は、AI(人工知能)による研究手順を競い合うような将棋ではなく、序盤から未知の局面を互いの読みで切りひらく「力戦」のシリーズとして話題に。藤井名人は「1局ごとに異なる戦型になり新鮮な気持ちで盤に向かうことができた一方で、経験の少ない展開においてミスも少なからず出てしまい、自分自身の力不足を実感するところもありました」と語った。

 就位式では、日本将棋連盟の羽生善治会長から推戴(すいたい)状が手渡され、協賛の大和証券グループからは記念品として電動アシスト自転車が贈られた。記念品は「家族みんなで使えるものを」という藤井名人の希望だという。(杉村和将)