「これだけの人が…」参加部員はクラリネットの私たった1人→まさかの118人の定期演奏会に 顧問の高校教師が取った心温まる行動

AI要約

赤穂高校の吹奏楽部が定期演奏会を開催する際、部員が1人しかいなかったが、かつての教え子ら117人が集まり、思わぬ大合奏団が実現した。

定期演奏会は合同で演奏してきた近隣の学校との調整がつかず、吹奏楽部の部員は2人。しかし、顧問の呼びかけに多くの若者が応じ、実現した。

リハーサルには以前の教え子や初対面の参加者が集まり、演奏を通じて結束を深めている。本番に向け意気込みを新たにしている。

「これだけの人が…」参加部員はクラリネットの私たった1人→まさかの118人の定期演奏会に 顧問の高校教師が取った心温まる行動

 長野県の赤穂高校(駒ケ根市)の吹奏楽部・声楽部・器楽部は、駒ケ根市文化会館で定期演奏会を開く。吹奏楽部で出演する部員は1人となり、当初合奏の実現が危ぶまれたが、顧問がかつての教え子らに協力を呼びかけたところ117人が応じ、思わぬ「大合奏団」で披露することに。

 定期演奏会は近隣の学校と合同で演奏してきたが、今年は調整がつかなかった。吹奏楽部は部員が2人。うち1人は都合がつかず、参加できるのは3年でクラリネットの渡辺愛梨(あいり)さん(17)のみとなった。顧問の松井深之教諭(62)が以前勤務した高校で吹奏楽を教え、現在も連絡を取り合う若者らに連絡を取ると予想以上に反応が良かった。

 長野高校(長野市)時代の教え子で、リハーサルに臨んだ宇敷(うしき)志保さん(31)=浜松市=は「(吹奏楽で)音が合う感動を高校生に味わってほしい」と協力を申し出た思いを語り、「皆と初対面だが、話さなくても演奏するだけで分かり合える」。松井教諭は多くの教え子が集まったことを喜び、「演奏すると(彼らに教えた)高校時代の空気が流れる」と頬を緩めた。

 リハーサルで渡辺さんは「これだけの人が集まってくれ、その中で演奏できることがうれしい」とし、14日への本番への意欲を新たにした。