「海グッズ」海外で通じない言葉は?ビーチボール・ビーチサンダル・ビーチパラソル?

AI要約

ビーチサンダルは日本発祥で、1950年代に内外ゴムで生まれた。

アメリカ人デザイナーの影響で進化した草履が「ブルーダイヤ」と名付けられ、国内で販売された。

「げんべい商店」で「ビーチサンダル」が最初に使われた可能性がある。

「海グッズ」海外で通じない言葉は?ビーチボール・ビーチサンダル・ビーチパラソル?

 海の定番アイテムを使ったり、見たことがあると思います。頭に英語の「ビーチ」が付いているものも多いですよね。続く言葉も、どれも英語のようなものばかりですが、この中で、海外では通じない言葉があります。一体、どれでしょうか。日本に来ている外国人観光客に聞いてみました。

オーストラリアから

「(Q.ビーチボールを知っている?)知っている。ビーチバレーで使うわ。ほら、ビーチパラソルよ。砂浜にさすでしょ。ビーチパラソルは日差しをよけるために使うわ」

「(Q.ビーチサンダルを知っている?)ビーチサンダル?」

「ビーチサンダルなんて使わないわ」

 正解は、ビーチサンダルでした。

 ビーチサンダルは海外から入ってきたアイテムではなく、日本発祥のアイテムです。そのため、世界各国でそれぞれの呼び名がありますが、このビーチサンダルがどのように生まれたのかを見ていきたいと思います。

 ビーチサンダルが生まれたのは、戦後間もない1950年代。兵庫県で自転車用タイヤなどを作っていた加工会社「内外ゴム」で誕生しました。

 きっかけは、内外ゴムを訪れたアメリカの工業デザイナーが「日本の草履や下駄のデザインに感銘を受けた」「これを進化させたものを作りたいんだ」という提案をしたことでした。

 すると、当時の技師長が快諾し、開発した特殊なスポンジゴムを駆使して進化した草履を完成させました。おそらく手に持っているのは開発中のものと思われます。

 アメリカ人デザイナーの影響を受けてなのか、この開発したものを「ブルーダイヤ」と名付けて、国内で販売開始しました。

 なぜブルーダイヤが「ビーチサンダル」と呼ばれるようになったのか。それを紐解く写真を入手しました。

 神奈川・葉山町にある「げんべい商店」でブルーダイヤを売っている様子の写真を拡大すると、「ビーチサンダル100円」という手書きのポップがあります。

 げんべい商店によると「当時のことは詳しく分からないが、『ブルーダイヤ』と聞いても何のことか分からないので、『ビーチサンダル』と書いて売っていたのではないか」ということです。

 日本各地で進化した草履を販売する時の流れで、「ビーチサンダル」と呼ばれるようになったのではないかということです。