将棋・小山怜央四段、奨励会経ず順位戦参加へ 戦後初 C級2組昇級
AI要約
将棋の小山怜央四段がNHK杯将棋トーナメントで勝利し、名人戦順位戦C級2組への昇級を果たした。
小山四段は順位戦に参加するためにフリークラスから昇格し、条件を満たして昇級が決定した。
小山四段は今後、A級入りを目指して名人挑戦権を争うことを目標にしている。
将棋の小山怜央（れお）四段（31）が15日に指されたNHK杯将棋トーナメントの対局に勝ち、名人戦順位戦（毎日新聞社、朝日新聞社主催）のフリークラスからC級2組への昇級を決めた。プロ養成機関の奨励会を経ていない棋士が順位戦に参加するのは戦後初めてとなる。2025年度の第84期順位戦から参加する。
小山四段は22～23年に棋士編入試験を受けて3勝1敗で合格し、23年4月から順位戦には参加しない「フリークラス」棋士となった。フリークラスから、順位戦で指せる一番下のクラスであるC級2組に昇級するためには勝率や対局数など四つの条件のいずれかを満たす必要があり、10年以内に昇級できないと引退に追い込まれる。小山四段はこの日の勝利で直近20勝10敗（勝率6割7分）となって「直近30局以上の勝率が6割5分以上」の条件を満たした。
小山四段は「昇級はプロになってから一つの大きな目標だった。昇級できないと引退だという気持ちがずっとあり、1年余でも長く感じた。順位戦で深夜まで戦っているのが棋士人生だと思うので、そこで戦えることはうれしい」と喜びを語った。今後の目標を聞かれると「本戦入りの道のりが長い棋戦での本戦入り」と語り、名人挑戦権を争う“本戦”に当たるA級に昇級するまでに最短でも4年かかる順位戦でのA級入りを掲げた。【丸山進】
