「ウミネコ」都心で大繁殖 夜通し爆音…住民悲鳴! 対策とっても“いたちごっこ”

AI要約

ウミネコが都心のマンションで繁殖し、騒音やフンの被害が出ている状況が報じられている。

都心で繁殖するウミネコの正体やその被害について、近隣住民の証言も交えながら解説されている。

ウミネコが都心で繁殖する理由や、頻繁な巣立ちや保護の難しさが取り上げられている。

「ウミネコ」都心で大繁殖 夜通し爆音…住民悲鳴! 対策とっても“いたちごっこ”

 東京・江東区にあるマンションの上空で、ウミネコが朝5時から鳴いているという状況です。現在、ウミネコが大繁殖していて、鳴き声やフンなどの被害が出ています。

 都心の空に響く独特の鳴き声。その正体はカモメの仲間、ウミネコです。

近隣住民

「うるさいなっていうところが一番多いですよね」

「私は5時に起きるんで目覚まし代わりですけど、寝てられないんじゃないかな。そのくらい鳴きますよね」

 ウミネコは本来、海岸などに生息し、断崖絶壁などを好んで住処にします。しかし、都心で繁殖するウミネコが飛び回っているのは、ビルやマンションが立ち並ぶ住宅街の上です。

 その独特な鳴き声は、日も昇りきらないうちから鳴き続けます。鳴き声は深夜になっても響きます。

 被害は鳴き声だけではありません。フンは道路や車のフロントガラス、バイク、マンションの壁など至る場所に及びます。

近隣住民

「あえて外に出さないように干す。ベランダに白いフンが付いたりして。それを洗うのも大変だし、毎朝の日課ですね」

 本来は海の近くに住むウミネコ。なぜその姿が海から遠く離れた都心のマンションで見られるのでしょうか。

江東区の担当者

「建物の高いところ、平らなところ(に巣を作る)。大体、隅田川沿いの地域が多いです」

 東京都によると、今から30年ほど前に上野動物園が保護していたウミネコを放鳥。その後、近くの不忍池で繁殖したことで、周辺でもウミネコの姿が確認されるようになったというのです。現在は、台東区や江東区など5つの区でその姿が確認されているといいます。

 さらに周辺で取材を進めると、電柱の上にいるカラスをウミネコが上空から威嚇し続けます。

近隣住民

「カモメ(ウミネコ)は集団で来るから、カモメ(ウミネコ)に太刀打ちできなくて、(カラスも)逃げちゃう」

 台東区のマンションの上空を群れになって飛ぶウミネコ。マンションの屋上の緑地のあちこちに、ウミネコの巣。巣のすべてに卵が…。さらには、生まれたばかりとみられるヒナの姿も見られました。

撮影したマンションの住民

「巣が10個くらいあって、そうすると、親がオスとメスがいるわけですから、20羽くらいいて、その子どもたちがいる」

 ウミネコは東京都のレッドリストで個体数に留意が必要な種に指定されています。さらに、鳥獣保護管理法により、勝手にヒナの捕獲や卵の撤去は行えません。

 男性が住むマンションでは去年、屋上に大量の巣を見つけたため、区に連絡をし、撤去をしてもらいましたが、結局、8月のヒナが巣立つ時期までウミネコによる被害が続いたといいます。

撮影したマンションの住民

「そのあとも、また巣を作られてしまって。ちょっと毎回費用かけて駆除するのは大変だなということで」

「(Q.その後、ウミネコはもう全然寄り付かず?)いや、今年も来ています。一回、巣を作ったところっていうのは、翌年以降も来るんですよね」

 今年3月、撮影された映像には、画面に映っているだけで26羽のウミネコが捉えられていました。再び屋上に巣を作られないよう、ネットを張る工事を行い、対策を行ったといいます。

撮影したマンションの住民  

「工事って言っても100万円とかかかるんですよ。100万円って理事会単独では動かせない金額なので、臨時総会開いて、承認を取るみたいなことをしないといけないので、めちゃくちゃ大変というか」