「誰でも通園制度」本格実施へ議論開始(こども家庭庁)

AI要約

保育施設を一定時間利用できる「こども誰でも通園制度」の本格実施に向けた議論が進行中。

試行事業が始まり、受け入れる自治体数が増加中で2026年度から全自治体で実施予定。

検討会では利用時間や人員配置などを具体的に検討し、制度の充実が求められている。

「誰でも通園制度」本格実施へ議論開始(こども家庭庁)

 保護者の就労を問わず、保育施設を一定時間利用できる「こども誰でも通園制度」の本格実施に向けた議論が6月26日、保育団体の代表や学識経験者、自治体職員らでつくるこども家庭庁の有識者検討会で始まった。利用時間や人員配置などの検討を進め、12月に中間取りまとめを行い、来年3月ごろの取りまとめを目指す。

 本格実施を見据えた試行事業が今年度始まっており、4月26日現在115自治体が参加する。保育施設に通っていない生後6カ月から満3歳未満児が対象で月10時間を上限に利用できる。受け入れる施設は一時預かり事業と同様の人員配置が求められる。2025年度には地域子ども・子育て支援事業の一つに位置付け、実施する自治体数を拡充。26年度から全自治体で実施する計画だ。

 検討会では、来年度事業の利用時間や人員配置などを検討。全自治体での実施を見据え、手引きの作成も議論していく方針だ。

 構成員の意見交換では、試行事業の委託料(こども1人1時間当たり850円)の低さなどを挙げ、保育現場で「(誰でも通園が)不人気だ」と指摘する声もあり、制度の充実を望む声が相次いだ。