安倍元首相銃撃から2年、派閥解散で三回忌の対応もバラバラ…墓参の元幹部「穴がずっと開きっぱなし」

AI要約

安倍元首相の死去から2年を迎え、自民党安倍派の議員が安倍氏の地元や事件現場を訪れて追悼した。

安倍氏の死去後、派閥は解散され、所属議員は分裂状態にある。

奈良市の事件現場では安倍派議員が黙とうを捧げる一方、別のメンバーは霊園で献花を行った。

 安倍晋三・元首相が銃撃事件で死亡してから2年を迎えた8日、自民党安倍派の衆参両院議員は安倍氏の地元・山口県や奈良市の事件現場をそれぞれ訪れて追悼した。

 中堅・若手の衆院議員ら約20人は山口県長門市を訪れ、炎天下で安倍氏の遺影が置かれた安倍家の墓に一人ずつ手を合わせた。福田達夫・元総務会長は墓参後、記者団に「安倍晋三という政治家がいなくなった穴が2年間ずっと開きっぱなしだ」と悔やんだ。

 安倍氏の死去後、同派は会長不在が続き、「5人衆」を中心に派閥運営を行ってきたが、政治資金規正法違反事件を受けて1月に派の解散を決めた。この時の所属議員は96人だったが、軸を失って遠心力が働き、今回の三回忌でも対応がグループごとに分かれた。

 奈良市の事件現場の近鉄大和西大寺駅前では、参院安倍派の議員や、事件後に自民を離党した世耕弘成・元経済産業相ら約30人が事件発生時刻に黙とうした。

 一方、別の安倍派議員らは奈良市の霊園で安倍氏の慰霊碑に献花した。

 駅前で黙とうをささげたベテランの山本順三・元国家公安委員長は記者団に、「理念の通じ合うメンバーが議論を重ねていくのは今まで通りで、これからの新しい形をもう一回模索していくべきだ」と述べた。