高知県教育長「安全対策不十分」 プール死亡事故で学校の責任に言及

AI要約

高知市立長浜小学校4年生の男子児童が水泳の授業中に溺れて死亡したことを受け、市教育委員会は水泳の授業を全市立校で中止することを決定した。

事故を検証するための第三者委員会を設置し、水泳授業の安全対策や監視体制を見直す方針で、再開は来年度以降になる見込み。

高知県の教育長も学校側の責任を指摘し、県内の全市町村に水泳授業中の事故防止の徹底を周知する通知を出した。

高知県教育長「安全対策不十分」 プール死亡事故で学校の責任に言及

 高知市立長浜小学校4年生の男子児童が水泳の授業中にプールで溺れて死亡した事故を受け、市教育委員会は小中学校など全市立校で今年度、水泳の授業を中止することを決めた。7日開催した臨時の校長会で、松下整教育長が方針を伝えた。

 市教委は今後、第三者による委員会を設置し、事故を検証する。それを踏まえて、監視体制など水泳授業の在り方を見直す考えで、再開は来年度以降になる見通しだ。

 事故を受けて、高知県の長岡幹泰教育長は8日にコメントを発表した。亡くなった児童と遺族に哀悼の意を表したうえで、「学校での授業中に児童が亡くなるという重大かつ深刻な結果となったことを考えると、必要な安全対策が十分に取られていなかったと言わざるを得ない」と学校側の責任論に言及した。

 また、県教委は同日、県内の全市町村の教育長に対し、水泳授業中の事故防止の徹底について周知する通知を出した。児童が在籍した長浜小に同日からスクールカウンセラーを派遣し、心の不安を感じる児童への対応を始めたことも明らかにした。【小林理】