万博招待「大人が努力を」、全国2位の介護保険料「維新は無関係」 守口市長インタビュー

AI要約

瀬野憲一市長が大阪府守口市の取り組みについて語る。子供の無料招待や介護保険料の誤解に対する意見、万博への学校参加などに言及。

瀬野氏は子供たちに未来社会を体験させる必要性を強調し、万博への学校参加を支持。

また、介護保険料の高さについて正しい理解が必要であり、市内の課題に対して努力を惜しまない姿勢を示す。

万博招待「大人が努力を」、全国2位の介護保険料「維新は無関係」 守口市長インタビュー

大阪府守口市の瀬野憲一市長(大阪維新の会)が5日までに、産経新聞のインタビューに応じた。賛否が割れる2025年大阪・関西万博への子供の無料招待を支持し、全国で2番目に高い介護保険料にも「正しい理解を」と訴える。補助金交付に関する自身の予算編成を巡り、市議会に6月、特別委員会が設置されたが、「一点の曇りもない」と強調した。

■行きたい学校なし「不思議」

瀬野氏によると、義務教育学校を含む市内の中学校8校は全校、同じく小学校13校のうち12校が万博への学校単位での参加を希望。残る1校は学校行事の関係で参加時期がはっきりしないため、大阪府教育庁が実施した意向調査に「未定・検討中」と回答したが、参加の意思を示しているという。

「自治体によっては、行きたいという学校が一校もないと聞くが、不思議だ」と瀬野氏。「子供が行きたくないというなら別だが、未来社会を体験させてあげようとするのが学校、大人としての務めだと思う」。

その上で「批判ありきの批判ばかりで、そこに子供たちは不在だ。子供たちが行けるように大人が努力すべきだ」と強調。会場予定地で今年3月に起きたガス爆発事故にも言及し、「開幕前に『安全面で不安はない』と(開催主体の)博覧会協会が発信してほしい」と求めた。

■誤った認識に危惧

65歳以上の高齢者が今年度から3年間に支払う介護保険料(月額)。守口市は全国で2番目に高い8970円。トップは大阪市(9249円)、3番目は門真市(8749円)だった。

瀬野氏は「一部で上位3市は維新の市長だからと言われているが、全くもって的外れだ」と強調。高齢化で介護サービスの利用が増加し、「1人暮らしの高齢者も多い。保険料が高くなるのにも理由がある」。

一般会計から財源を繰り入れ、保険料を抑制できないのかという指摘もある。これに対し、「介護保険制度は50%の公費負担と50%の保険料負担で成り立っている。繰り入れは国も認めておらず、制度を正しく理解していない人が言っているに過ぎない。影響力のある人がテレビやSNS(交流サイト)で発信するため、誤った認識が広がっている」と危惧する。

一方で「市としての努力は欠かせない」とし、高齢者を支える市内6カ所の地域包括支援センターに着目。7月からはセンター間で、介護予防に効果が表れた取り組みを共有するシステムを導入したという。