火葬場で「あっぱれ」 叔父をひき殺し保険金を詐取した甥・松成栄一郎被告に無期懲役判決 福岡地裁

AI要約

車で叔父をひいて殺害し、現金約1500万円をだまし取った男が無期懲役の判決を受ける。

松成被告は叔父を殺害して保険金詐欺を計画し、冤罪を主張するが有罪判決が下される。

判決後、松成被告は無実を訴えたが無期懲役の判決を受け、法廷を後にした。

火葬場で「あっぱれ」 叔父をひき殺し保険金を詐取した甥・松成栄一郎被告に無期懲役判決 福岡地裁

叔父を車でひいて殺害し現金約1500万円をだまし取ったとして、殺人などの罪に問われている男の裁判で、28日午後3時過ぎ、無期懲役の判決が言い渡された。

年齢が10歳上の叔父・西村一敏さん(当時64)を車で何度もひき、殺害したなどの罪に問われているのは、会社役員の松成英一郎被告(57)。 

起訴状によると、松成被告は2021年4月、福岡・うきは市の駐車場で叔父の西村さんを車で何度もひいて殺害、そのうえで西村さんが事故で死亡したかのように装い、保険金約1500万円をだまし取ったとして、殺人や詐欺などの罪に問われている。

FNNが入手した火葬場での写真には、西村さんを見送る松成被告の姿が写っている。

故人との“最後の別れ”を惜しむこの場で、松成被告は大きな声で「一敏! あっぱれあっぱれ! みんな『あっぱれ』って言ってやれ!」と呼びかけたという。

当時、大分県内で1人暮らしをしていたという西村さん。

おいである松成被告は、自身が経営する運送会社に西村さんを雇い入れ、面倒を見る立場にあった。

6月19日に行われた裁判で検察側は、当時、松成被告には会社の赤字と競艇で多額の損失があったと指摘、「人の命を金に換える残忍で冷酷な犯行」として、無期懲役を求刑した。

一方、松成被告は冤罪(えんざい)だとして、自らの潔白を訴えた。

28日の判決を前に、松成被告はFNNの取材に応じ、あらためて無実を訴えた。

松成被告:

僕は28日に(無罪に)変わるから怖くない。確信しているからなんとも思いません。

そして迎えた午後3時、裁判長は「なんら落ち度のない被害者を狙った冷酷無道な動機に酌むべき点はない」と述べ、検察側の求刑通り無期懲役を言い渡した。

判決の読み上げをじっと聞いていた松成被告は終了後、傍聴席に向かって「ありがとうございました」と声を発し、法廷をあとにした。

(「イット!」6月28日放送より)