8億円の陸上競技場整備、取りやめ 計画に反対署名 福岡・柳川
AI要約
福岡県柳川市は陸上競技場整備計画を取りやめることを発表した。市民からの反対意見や他の優先事項への配慮が理由とされている。
市は金子健次市長の説明によれば、小中学校再編など他の費用がかかっており、整備費用の確保が難しい状況であると説明した。
計画を縮小し、周辺の水田を買収する必要がなくなることで、費用の削減が見込まれている。市内の主婦たちも市費の使い方に賛同している。
福岡県柳川市は同市佃町の旧ごみ焼却場「クリーンセンター」跡地（約1万平方メートル）に計画した陸上競技場整備を取りやめることを明らかにした。約8億円と見込まれた整備費に対し、主婦らから「子育て支援、高齢者福祉と他にやってほしい事業が山積み」と反対署名2723筆が提出されていた。
陸上競技場は400メートルトラックの内側をサッカーなどのグラウンドとし、周囲に花木も植えて憩いの場とする構想だったが、小規模な運動場にとどめる。金子健次市長は24日の記者会見で「機運が盛り上がらなかった。2022年度から始まった小中学再編にも費用がかかり、政治的判断をした」と理由を語った。
運動場整備なら周囲の水田を買収する必要がなくなり、費用は相当抑えられるという。反対署名に取り組んだ市内の主婦、岩永直美さんは「市費の使い方を考えた結果と思う。乳幼児に対する福祉は進みつつあるが、中高生の支援はまだまだではないか」と語っている。【降旗英峰】
