藤井聡太7冠狙う「藤井包囲網」 藤本渚五段、上野裕寿四段、山下数毅三段、佐々木勇気八段…

AI要約

藤井聡太に挑む若手棋士たちの台頭、永瀬拓矢を含むベテラン棋士たちの活躍、AIによる研究の進展などが将棋界を賑わせている。

若手棋士の中でも特に注目される藤本渚や上野裕寿、山下数毅など将棋界に新しい風を吹き込む逸材が現れている。

複数棋士による藤井聡太への挑戦、AIの影響、ベテラン棋士の奮起など様々な要素が混在し、将棋界で新たな局面が広がっている。

藤井聡太7冠狙う「藤井包囲網」 藤本渚五段、上野裕寿四段、山下数毅三段、佐々木勇気八段…

 最強の8冠の一角を崩した伊藤新叡王に続き、藤井聡太7冠よりも年下の世代も虎視眈々(たんたん)とタイトル奪取を狙う。

 現役最年少棋士、藤本渚五段(18)は昨年度、年間勝率で最後まで藤井とデッドヒートを繰り広げた。他にも藤井が注目する上野裕寿四段(21)は力強い将棋を指す。プロ棋士養成機関「奨励会」に在籍する山下数毅(かずき)三段(15)は第37期竜王戦6組ランキング戦で準優勝。期待の超新星だ。

 昨年の棋聖戦と王位戦で藤井と熱戦を繰り広げた佐々木大地七段(29)、NHK杯将棋トーナメントで藤井の連覇を止めた“藤井キラー”の佐々木勇気八段(29)らもいる。

 若い世代だけではない。棋士として指し盛りといわれる「30歳代」も黙っていない。昨年10月に藤井の全8冠独占で王座を奪われた永瀬拓矢九段(31)は今期の王座戦ではベスト4に進出し、王座奪還を狙う。将棋界では人工知能(AI)による研究が全盛時代を迎え、ほとんどの棋士がAIでの研究に時間を割く。AIをうまく活用すれば、経験値の高い50代の羽生世代にもチャンスがある。複数棋士による「藤井包囲網」が形成されている。