NHK党、24人で第一声に110分 都庁前で「ぶっ壊ーす」も「顔と名前が一致しない」

AI要約

東京都知事選告示。政治団体NHKから国民を守る党の候補者がマイクリレー形式で第一声。56人の出馬で届け出作業が遅れ。

立花党首はNHK問題を訴える。候補者は様々な主張を展開。

候補者同士の繋がりは弱いが、笑顔で公約を述べ、苦言も。立花氏は自身を公開支持しない主要候補に投票考え示す。

NHK党、24人で第一声に110分 都庁前で「ぶっ壊ーす」も「顔と名前が一致しない」

東京都知事選(7月7日投開票)が告示された20日、政治団体「NHKから国民を守る党」の公認候補の新人19人と推薦候補の新人5人は都庁第1本庁舎前でマイクリレー形式で第一声を上げた。過去最多の56人が出馬した影響で、全体的に都選挙管理委員会への届け出作業がスムーズに進まなかったため、全員がそろったのは午後1時前だった。

■「インパクトでアピール」

「われわれはこれくらいのインパクトでアピールしないと伝わらない。われわれはNHKの被害者を守るために動いている。NHKスタジオで候補者みんなで『NHKをぶっ壊す』という」

午前11時15分ごろ、24人の候補に先駆けて、立花孝志党首はこう訴え、候補者を大勢擁立した背景にNHK政見放送でNHK受信料の不払いを立て続けに促していく狙いがあると強調した。

届け出を終えた公認候補は青抜きの黄色のタスキをかけるとマイクを握っていく。

多くの候補は第一声の前後に「NHKをぶっ壊ーす」とおなじみのせりふを決めるが、具体的な主張はさまざまだ。

ある候補はポーカーをはやらせて経済効果を生み出すという。産経新聞の取材に「実はポーカーをしたことはない」と明かした。

ほかにも第一声で自転車の正しいルールの周知徹底を訴える候補、風俗業界のイメージ改善を掲げる候補、富裕層の優遇策を通じて景気活性化を唱える候補らがいた。

■「質より量だ」

ある候補は、著名候補が重点的に報じられる現状に不満を漏らし、「他の人たちは泡まつ候補か。(著名女性候補の)〝女帝〟2人だけの戦いに仕上げている。開いた口がふさがらない」と報道陣に苦言を呈した。

24人を擁立した一方、候補同士のつながりは必ずしも強くはないようだ。ある候補は他の候補の名前と顔が一致するかについて「全員はちょっと一致しないですね」と取材に漏らす。立花氏も候補者を紹介する際、名前を呼び間違える場面があった。

とはいえ、多くが笑顔でマイクを握り、「注目される舞台に押し上げてくれた」「都知事は憧れで夢だった」と満足そうに語っていく。脇に控えている候補も談笑しながら、仲間の熱弁を聞き入っていた。

午後1時過ぎに第一声を終えると、24人は近くのポスター掲示板に移動。立花氏は報道陣を前に思わず「われわれは質より量だ」「誰に投票してくれとはいわない」と強調したが、自身はNHK党の候補ではない主要候補の女性に投票する考えを示した。24人は陣営スタッフから顔写真が写った選挙ポスターを手渡されると、それを大切そうに掲示板に貼りだしていった。(奥原慎平)