勤務先小学校で児童にわいせつ行為、60歳教諭に実刑判決…地裁「被害女児の証言は信用できる」

AI要約

福井県の小学校で女子児童の体を触った小学校教諭が懲役1年2月の実刑判決を受けた。

被害女児の証言が信用され、犯行を否認していた教諭は反省の態度を見せず、実刑判決が下された。

女児の父親は安心したとともに被告人には早急な謝罪を求めている。

 勤務先の小学校で女子児童の体を触ったとして、強制わいせつの罪に問われた福井県坂井市立小理科教諭の男(60)(福井市)に対し、地裁(徳井隆一裁判官)は17日、懲役1年2月(求刑・懲役2年)の実刑判決を言い渡した。弁護側は判決を不服として即日控訴した。

 判決によると、男は昨年1~5月頃に2回、服の上から女児の胸などを触った。

 男は公判で起訴事実を否認。犯行を裏付ける有力な物証がなく、被害女児の証言の信用性が争点となっていた。

 徳井裁判官は判決で、「女児はおおむね一貫した内容を述べており、証言は信用できる」と認定。「証言に具体性や合理性がない」との弁護側の主張は、「女児は被害状況などについて、自身が抱いた気持ちも交えてある程度具体的に説明している」として退けた。

 その上で、「犯行は女児の性的自由を侵害し、教員への保護者の信頼を裏切るもの。被告には反省の態度が一切見えず、実刑をもって臨むのが相当だ」と断じた。

 女児の父親は取材に、「娘の話を裁判所が全面的に認めてくれ、ありがたい。判決を聞きながら、ほっとした気持ちや怒りなどで、涙が出てきた。被告には、早く罪を認めて謝罪してほしい」と話した。県教育委員会は「厳正に対処し、再発防止に努める」としている。