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手押し車を押して渡ろうと…82歳女性が電車にはねられ死亡した踏切 現場で見えてきたシニアが注意すべき背景
愛知県刈谷市で手押し車を押して踏切を渡っていた82歳の女性が列車にはねられて死亡。事故の背景にはシニア層が注意すべき点がある。
踏切の幅や警報機の作動時間、実際に70代の男性が渡ると約20秒かかったことなどが示される。
手押し車で踏切を渡る際の危険や注意点、事故原因の調査などが進められている。
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愛知県刈谷市で6月12日、手押し車を押して踏切を渡っていた82歳の女性が、列車にはねられて死亡しました。事故が起きた現場を訪ねると、シニア層が注意するべき背景が見えてきました。
12日午前9時前、刈谷市一ツ木町の名鉄名古屋本線の踏切で、手押し車を押して渡っていた女性が急行電車にはねられ死亡しました。
死亡したのは近くに住む森川和代さん(82)で、12日午前6時20分ごろ、「ラジオ体操に行ってくるね」と言って外出したということです。森川さんは2023年秋ごろに腰を骨折し、半年ほど前から手押し車を使って生活していたといいます。現場は、自宅から1kmほどのところでした。
踏切の幅は8.2mで、警報機が鳴り始めてから遮断機が降りきるまで、20秒ほどかかります。
実際に20代の記者が現場を歩いてみましたが、普通の速度で歩いても、約13秒かかりました。
しかし、杖をついた70代の男性が渡ってみると、約20秒かかりました。
女性:
「ここは事故がけっこうありますよ。手押し車とかはちょっと危ないかなと思いますね。車輪がちょっと曲がると、溝に入ることはあるかなと常に思っていましたけどね」
一般社団法人「日本福祉用具・生活支援用具協会」は、手押し車で踏切を渡る際の映像を公開しています。
斜めの横断や蛇行の横断をすると、線路の隙間に車輪がはさまり転倒する恐れがあると指摘しています。
そのため、線路に対して直角に渡り、レールの隙間に注意するよう呼びかけています。
電車の運転士は「線路内に人影を見つけて急ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話しているということで、警察が事故の原因を調べています。